新着情報

2015/03/18

3万円以上の契約書・領収書もスキャナ保存が可能に

<税制改正>

2015年度税制改正では、税務関係書類に係るスキャナ保存制度の見直しが盛り込まれている。財務関係書類や税務関係書類等の国税関係書類の電子保存は1998年7月に導入された電子帳簿保存法で可能となり、2005年4月には改正法が施行され、それまで認められていなかった契約相手方が作成した「紙」による領収書や契約書なども記載金額が3万円未満のものはスキャナによる電子データ保存ができるようになっていた。

今回の見直しでは、スキャナ保存の対象となる契約書及び領収書に係る金額基準(現行3万円)を廃止し、3万円以上の契約書や領収書もスキャナ保存ができるようになる。この際、契約書や領収書、資金移動等直結書類(納品書・約束手形等)の重要書類については、適正な事務処理の実施を担保する規定の整備と、これに基づき事務処理を実施していることをスキャナ保存に係る新たな要件とすることとされる。

上記の「適正事務処理要件」とは、内部統制を担保するために、相互けん制、定期的なチェック及び再発防止策を社内規定等において整備するとともに、これに基づいて事務処理を実施していることをいうとされている。また、スキャナで読み取る際に必要とされている入力者等の電子署名を不要とし、これまでどおりタイムスタンプを付すこととするとともに、入力者等に関する情報の保存を要件とする。

重要書類以外の見積書や注文書等の一般書類についても、スキャナで読み取る際に必要とされているその書類の大きさに関する情報の保存を不要とするとともに、カラーでの保存を不要とし、白黒での保存でも要件を満たすこととされるなど、要件が緩和される。地方税関係書類でも同様の対応を行う。これらの見直しは、2015年9月30日以後に行う承認申請について適用される。

スキャナ保存制度は、2005年に導入され、一定の要件のもと一部の書類をスキャナで読み取り保存することが認められていたが、スキャン前やスキャン後に求められる要件が数多くあり、その煩雑さを嫌って2013年までの間に国税当局からスキャナ保存の承認を受けた件数は、わずか133件にとどまっているという。今回の要件緩和で、承認件数がどれくらい増えるのか期待されるところだ。

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2015/03/11

意外に多い還付加算金の申告漏れに注意!

大多数の人は所得税等の確定申告は関係ないと思われていようが、確定申告をする義務のない人でも、医療費控除や雑損控除などの適用を受けることによって、予定納税額や源泉徴収されていた所得税が年税額より多くなる場合には、確定申告によって所得税の還付が受けられるので留意が必要だ。おまけに、この還付金には利息が付いてくる。これを還付加算金という。利率は年7.3%と特例基準割合のいずれか少ないほうが適用される。

ところで、この還付加算金は実は雑所得になる。そのため、確定申告をする必要がある人や還付を受けようとする人は、還付加算金を他の所得と合算して申告する必要があるのだ。ところが、還付加算金が雑所得になることを知らない人が多いため、サラリーマンなどで他の所得の合計が20万円以下のような人であれば、申告をする必要はないことから、この還付加算金の申告漏れが意外に多いという。

還付加算金の申告は、支払を受けた年にすることになる。例えば、2013年分の確定申告の還付金は、通常2014年中に入金される。その際に還付加算金が生じていたのであれば、2014年中の雑所得として申告することになる。還付加算金の金額は、還付金のお知らせである“国税還付金振込通知書”に記載されている。また、実際に通帳に入金された金額と、確定申告書に記載された還付額の差額を計算しても分かる。

還付加算金の計算は、「還付すべき金額×[7.3%又は特定基準割合/365のいずれか少ないほう]×[税法で定められた日から支払決定日又は充当日]=還付加算金の額」。還付すべき金額に1万円未満の端数があるときや還付すべき金額の全額が1万円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。還付加算金に100円未満の端数があるときやその全額が1000円未満であるときは、その端数金額又はその全額を切り捨てる。

なお、特例基準割合は、2014年1月1日~12月31日までは「1.9%」、2015年1月1日~12月31日までは「1.8%」となっている。

                                     提供:株式会社タックス・コム

2015/02/25

ご存じですか? 未使用収入印紙の「交換制度」

収入印紙は、印紙税納付のほか、5万円以上の領収書、登録免許税やパスポート引換えの際の手数料、各種契約書、訴訟費用等の納付にも使用される。このうち不動産売買における契約では、3000万円の契約書では2万円、6000万円の契約書では6万円という高額な収入印紙が必要となる。ところが、高額な収入印紙を購入したものの、いろいろな事情で使用見込みが立たなくなってしまうケースも少なくない。

例えば、ある企業が、不動産売買契約の締結を予定していたところ、契約の相手方の都合でキャンセルになってしまい、購入した2万円の収入印紙の使用見込みが立たなくなってしまった場合などだ。収入印紙の処理方法が気になるところだが、このような未使用の印紙に関しては、郵便局で手数料を支払い他の額面の収入印紙と交換する「交換制度」がある。ちなみに、交換手数料は交換対象収入印紙1枚当たり5円とされている。

上記の未使用の収入印紙でいえば、郵便局の窓口に2万円の収入印紙を持参して、例えば、200円の収入印紙との交換請求をすると、5円の交換手数料を支払うことにより、200円の収入印紙100枚との交換ができることになる。また、これとは逆に例えば、200円の収入印紙10枚を2000円の収入印紙1枚と交換する場合には、50円(10枚×5円)の交換手数料が必要になる。

交換制度の対象となるのは、(1)未使用の収入印紙、(2)白紙や封筒など、客観的に見て明らかに印紙税の課税文書でないものに貼り付けた収入印紙だが、これらに該当するものであっても、(1) 汚損し又はき損されている収入印紙(例えば、消印しているものなど)、(2)租税又は国の歳入金の納付に用いられた疑いがある収入印紙、(3)文書に貼り付けられていた収入印紙で、その文書から切り離されたもの、は交換の対象とはならない。

ただし、交換の対象とはならない(2)に該当する場合については、最寄りの税務署に収入印紙が貼り付けられている文書を提示し、税務署長からその収入印紙が印紙税の納付のために用いられたものではないことの確認を受けた場合には、郵便局における交換制度の対象となる。なお、購入した未使用の収入印紙を郵便局や税務署に持参しても、現金に交換することはできないので留意したい。

                                     提供:株式会社タックス・コム

2015/02/12

住宅取得等資金の贈与税の非課税枠は最大3000万円に!!

2015年度税制改正における住宅関連の見直しは、低迷する住宅市場の活性化と2017年4月の消費税率10%引上げの影響に備えたものとなっている。祖父母や親が住宅資金を子や孫に贈与した場合、1000万円まで非課税とする住宅資金等の贈与税の非課税制度は、2014年12月末で適用期限が切れているが、2015年以降も非課税限度額を見直した上で2019年6月まで1年半延長する。

まず2015年は非課税限度額を1500万円に引き上げ、高齢者層から若年層への資産の早期移転を通じて、足元の住宅需要を刺激する。2016年以降は、2017年4月の消費税率の引上げの影響を踏まえ、再増税前の駆込み需要を抑えるため、2016年1月から9月は非課税限度額を1200万円に引き下げる。住宅は増税の半年前に契約すれば引渡しが2017年4月以降でも増税前の8%の税率が適用されるから、駆込みは増税の半年前とみている。

そして、2016年10月から2017年9月は非課税限度額を一気に3000万円に引き上げ、消費再増税の反動減に備える。その後非課税限度額は、2017年10月から2018年9月は1500万円に、2018年10月から2019年6月は1200万円へと徐々に縮小していく。このように、2017年4月の消費税率10%への引上げ前後の影響を平準化及び緩和するため、2016年以降の非課税限度額は変則的になるので注意が必要だ。

また、住宅ローン減税やすまい給付金も2016年12月末で適用期限を迎えているが、2019年6月まで延長する。住宅ローン減税は、年末のローン残高の1%、最大50万円を所得税額から控除できる。すまい給付金は、2014年度税制改正での住宅ローン減税の拡充による負担軽減効果が十分に及ばない収入層に対して、消費税率引上げによる住宅取得者の負担をかなりの程度緩和するために創設された制度だ。

対象者は、住宅を取得し登記上の持分を保有するとともにその住宅に居住する収入が一定以下の者。収入の目安をみると、夫婦(妻は収入なし)及び中学生以下の子供2人の試算で、(1)住宅ローン利用者は、消費税8%時の夫の収入額の目安が510万円(消費税10%時は775万円)以下、(2)住宅ローンを利用しない者は、年齢50歳以上で収入額の目安が650万円以下であり、最大で消費税8%時30万円、10%時50万円が給付される。

                                     提供:株式会社タックス・コム

2015/02/04

ご存じですか? 年金受給者の確定申告不要制度

<所得税>

確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間に生じた全ての所得の金額とそれに対する所得税の金額を計算し、申告期限までに確定申告書を提出して、源泉徴収された税金や予定納税で納めた税金などとの過不足を精算する手続きだ。公的年金等については、「雑所得」として課税の対象となっており、一定金額以上を受給するときには所得税が源泉徴収されているので、確定申告を行って税金の過不足を精算する必要がある。

年金受給者にとって、毎年の確定申告手続きは、負担になっていた。そこで、そのような申告にかかる年金受給者の負担を減らすため、2011年分の所得税から「確定申告不要制度」が導入された。これによって、多くの人が確定申告を行う必要がなくなっている。確定申告不要制度の対象者は、(1) 公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下、(2) 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下、のいずれにも該当する人だ。

公的年金等とは、(1)国民年金や厚生年金、共済組合から支給を受ける老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金、老齢共済年金)、(2)恩給(普通恩給)や過去の勤務に基づき使用者だった者から支給される年金、(3)確定給付企業年金契約に基づいて支給を受ける年金、など。公的年金等に係る雑所得以外の所得とは、(1)生命保険や共済などの契約に基づいて支給される個人年金、(2)給与所得、生命保険の満期返戻金、などだ。

注意したいのは、制度対象者でも所得税の還付を受けるためには確定申告が必要となることだ。公的年金等から所得税が源泉徴収されている人で、マイホームを住宅ローンなどで取得した場合や一定額以上の医療費を支払った場合、災害や盗難にあった場合などは、所得税の還付が受けられる可能性がある。このような場合に、所得税の還付を受けるためには、確定申告書を提出する必要がある。

また、所得税の確定申告が不要な場合であっても、市区町村に住民税の申告が必要な場合がある。それは、(1).公的年金などに係る雑所得のみがある人で、「公的年金などの源泉徴収票」に記載されている控除(社会保険料控除や配偶者控除、扶養控除、基礎控除等)以外の各種控除(生命保険料控除や損害保険料控除、医療費控除など)の適用を受ける場合、(2)公的年金などに係る雑所得以外の所得がある場合などだ。

なお、所得税の確定申告をした人は、税務署から地方公共団体に確定申告書等がデータで送信されるので、改めて住民税の申告書を提出する必要はない。

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2014/06/19

接待飲食費に関するFAQ

接待飲食費は、飲食費(社内飲食費を除く交際費等のうち飲食その他これに類する行為のために要する費用)で、帳簿書類に所定の事項が記載されているもの(措法61の4)とされる。

接待飲食費のFAQのQ2には、飲食費に該当するものとして、次の5つが列挙されている。

(1) 自己の従業員等が得意先等を接待して飲食するための「飲食代」

(2) 飲食等のために支払うテーブルチャージ料やサービス料等

(3) 飲食等のために支払う会場費

(4) 得意先等の業務の遂行や行事の開催に際して、弁当の差入れを行うための「弁当代」(得意先等において差入れ後相応の時間内に飲食されるようなもの)

(5) 飲食店等での飲食後、その飲食店等で提供されている飲食物の持ち帰りに要する「お土産代」

このうち、(3)には、自社主催のパーティーに取引先等を招待した場合の、ホテルの宴会場や複合施設の貸し会議室の会場使用料などが該当する。

例えば、ホテルを利用した自社主催のパーティーについて、ケータリング料金が40万円、ホテルの会場使用料20万円であれば、合計額の60万円が飲食費となり、帳簿書類に所定の事項が記載されていれば、30万円(=60万円×50%)が損金算入されることになる。

さらにFAQのQ2では、接待飲食費に係る飲食費は、平成26年度改正前における飲食費の定義と同一の用語であることから、その範囲は変わらないことを注意書きしている。このため、5,000円基準に係る『交際費等(飲食費)に関するQ&A』(平成18年5月)に掲載されている内容については、従前と同様の取扱いとなるとのこと。

したがって、Q&Aに掲載されている交際費等に当たらない会議費等(会議で通常要する飲食物の供与費用)については、1人当たり5,000円超のものであっても、今までどおり接待飲食費に係る飲食費に該当しないものとして扱われることになる。

                                                                                      提供:税務研究会・税研情報センター

2014/03/06

「入学に関してする寄附金」は寄附金控除の対象外

<所得税>

2013年分所得税の確定申告が2月17日から始まっている。確定申告の中で最も多い還付申告では医療費控除が最もオーソドックスだが、寄附金控除の申告者も少なくない。例えば、子供が昨年春に大学に入学した際、大学からあった寄附金の募集に対して寄附をしたケースがある。これも寄附金であるから、確定申告をする際の寄附金控除等(所得控除、税額控除)を受けられるのだろうか。

実は、その寄附金の内容次第では寄附金控除等が受けられないこともある。というのも、学校に対する一定の特定寄附金は寄附金控除等の対象になるが、「入学に関してする寄附金」については控除の対象外になる。「入学に関してする寄附金」というのは、具体的には自分や子供等が入学を希望する学校に対してする寄附金で、その納入がない限り入学を許されないこととされるもの、その他その入学と相当の因果関係のあるものをいう。

この場合において、入学願書受付の開始日から入学が予定される年の年末までの間に納入されたものは原則、入学と相当の因果関係のあるものに該当する。ただし、入学決定後に募集開始されたもので、新入生以外の者と同条件で募集されるものは除かれる。つまり、新入生のみを対象とした寄附金の募集ではなく、在校生や卒業生等を含めた入学とは関係のない一定の寄附金の募集に対する寄附は、寄附金控除等の対象となってくる。

他方、入学をする学校に対しての直接の寄附ではないが、その学校と特殊な関係にある団体等に対する寄附であっても寄附金控除等の対象外になる。また、その学校に入学辞退等で結果的に入学をしないことになったとしても、「入学に関してする寄附金」に該当すれば同じく対象外になる。寄附をする際には、念のため学校にその寄附金が寄附金控除等の対象になるかどうかについて問い合わせてみることをお勧めしたい。

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2013/08/29

複数の金融機関では開設できないNISA口座~日証

2014年1月から始まる少額投資非課税制度(「NISA(ニーサ)」の口座開設手続きは本年10月1日から始まる。口座を開設する個人は、申請書類と住民票の写しを銀行や証券会社に提出し、金融機関が税務署に申請する。金融機関はすでに口座開設の予約をとっており、証券業業界だけで申込は200万件を超えているという。ところが、一人で複数の金融機関を予約したケースが相当数あるとみられる。

金融機関から税務署が申請を受け付ける段階で混乱が生じる懸念が出ているが、日本証券業協会では、NISAの質問や相談に答えるためにホームページ上に設けている「NISAに関するQ&A」をこのほど改訂したことを明らかにした。主な改定内容は、(1)NISA口座は複数の金融機関で開設できないことを、問いの文でより明確化、(2)複数の金融機関にNISA口座の開設を申し込んでしまった場合の対応など。

今回のQ&Aの改訂では、Q17の設問文を変更して、NISA口座は複数の金融機関で開設できないことを、問いの文でより明確にしている。NISA口座は一人につき1つの金融機関でしか申込・開設ができず、例えば、証券会社でNISA口座を開設した場合には、他の証券会社や銀行、郵便局などでは口座を開設することはできないとして、重複して申し込まないよう注意を喚起している。

また、Q19の設問を追加し、複数の金融機関にNISA口座の開設を申し込んでしまった場合には、最も希望する金融機関でNISA口座が開設できない可能性や、口座開設が大幅に遅れる可能性があることから、いずれか1つの金融機関を選び、直ちに、NISA口座の開設・取引を希望しない金融機関に対して、NISA口座の開設申込の取消しを申し込むよう勧めている。

そのほか、今回の改訂に伴い、設問数が増えたため、新たに目次を掲載し、目次の最後に、広く個人からの問い合わせに答えるため、「NISA相談コールセンター」の電話番号(0120-213-824)を掲載している。受付期間は、2013年6月3日~2014年3月31日まで、受付時間は、平日が9:00~19:00、土曜が9:00~17:00、日曜・祝日及び年末年始は受け付けない。

「NISAに関するQ&A」は↓
http://www.jsda.or.jp/sonaeru/oshirase/files/qa.pdf

                                     提供:株式会社タックス・コム

2013/06/06

教育資金の非課税~父方と母方、双方の祖父が孫に贈与したい~

平成25年度税制改正において、「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度(教育資金の非課税制度)」が創設されました。
今回は一人の孫に対して、父方と母方、双方の祖父が教育資金を贈与したい場合、この制度の取扱いがどのようになるのか検討したいと思います。

1 制度の概要

平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に、受贈者の直系尊属(父母、祖父母など)から教育資金の一括贈与を受けた場合、その資金について受贈者(子・孫など)ごとに1,500 万円(学校等以外の者に支払われるものについては500 万円)までを非課税とするものです。ただし、受贈者が30歳に達した日に残額があるときは、その日に贈与があったものとして残額に贈与税が課税されます(措法70の2の2)。

2 父方の祖父も母方の祖父も1,500万円を贈与したい場合

教育資金の非課税制度の適用を受けるためには、「教育資金非課税申告書」をその申告書に記載した取扱金融機関を経由して、預入等の期限までに、その受贈者の納税地の所轄税務署長に提出することとされています。ただし、その申告書が取扱金融機関の営業所に受理された場合には、その受理された日にその受贈者の納税地の所轄税務署長に提出されたものとみなされます。
この教育資金非課税申告書は、受贈者がすでにその申告書を提出している場合、重ねて提出することはできません。したがって、非課税口座を2以上持つことはできないこととなります。父方、母方の祖父それぞれから1,500万円の贈与を受けた場合は、非課税の対象は1,500万円が限度となるため、差額の1,500万円については贈与税が課税されることになります。

3 父方の祖父が1,000万円、母方の祖父も1,000万円を贈与したい場合

上記2のとおり、孫は非課税口座を2以上持つことはできません。
しかし、1つの口座内であれば、非課税の限度額である1,500万円から、父方の祖父が提出した教育資金非課税申告書の1,000万円を控除した残額の500万円について、母方の祖父の贈与から適用を受けることができます。
この場合、「追加教育資金非課税申告書」を上記2と同様の方法で受贈者の納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。
ただし、500万円を超える部分である差額の500万円について贈与を受けた場合には、贈与税が課税されることになります。

4 父方の祖父からの贈与1,000万円を使い切ったため、契約終了後に母方の祖父が1,000万円を贈与したい場合

上記3同様、非課税の限度額である1,500万円から、父方の祖父が提出した教育資金非課税申告書の1,000万円を控除した残額500万円について、適用を受けることができます。
ただし、この場合は「追加教育資金非課税申告書」ではなく、「教育資金非課税申告書」をその申告書に記載した取扱金融機関を経由して、預入等の期限までに、その受贈者の納税地の所轄税務署長に提出することになります。
またこの場合であっても、500万円を超える部分である差額の500万円について贈与を受けた場合には、贈与税が課税されることになります。

                                                                                                       提供:税経システム研究所

2013/05/31

性格によって異なるキャンセル料の消費税の取扱い

ゴールデンウィーク中に海外へ国外へと旅行に行かれた方も多いと思われるが、旅行を企画する際に必ず気にすることの一つにキャンセル料がある。飛行機や新幹線、ホテルなどの予約では、いつからキャンセル料がかかってくるのかは誰しも意識するところだ。このキャンセル料を会社等が支払った場合、企業の経理担当者としては、消費税の取扱いがどうなるのかは押さえておくべきポイントだろう。

実は、いわゆるキャンセル料といわれるものの中には、その解約に伴う事務手数料としての性格のものと、解約に伴い生じる逸失利益に対する損害賠償金としての性格のものとの二つがある。このどちらに該当するのかによって消費税の取扱いが異なってくる。前者の解約に伴う事務手数料としての性格の場合は、解約手続き等の事務を行う役務の提供の対価だから課税の対象となる。

一方、後者の場合には、相手方が本来得ることができたであろう利益がなくなったことの補てん金だから、資産等の譲渡等の対価に該当せず、不課税取引となる。例えば、航空運賃のキャンセル料などで、払戻し時期に関係なく一定額を支払うこととされている部分の金額は、解約に伴う事務手数料に該当し課税の対象となるが、搭乗日前の一定日以降に解約した場合に支払う割増しの違約金部分は課税の対象とはならない。

消費税基本通達では、(1)予約の取消し、変更等に伴って予約を受けていた事業者が収受するキャンセル料、解約損害金等は、逸失利益に対する損害賠償金であり、資産の譲渡等に該当しないが、(2)解約手数料、取消手数料または払戻手数料等を対価とする役務の提供のように、資産の譲渡等に係る契約等の解約または取消し等の請求に応じ、対価を得て行われる役務の提供は、資産の譲渡等に該当することに留意する、と規定している。

なお、解約等に際し授受することとされている金銭のうちに、役務の提供である解約手数料等に相当する部分と逸失利益等に対する損害賠償金に相当する部分とが含まれている場合、上記でいえば、キャンセル料の性格の区別がされていないで一括して授受することとしているときには、その全体を資産の譲渡等の対価に該当しないものとして、全額を不課税取引として取り扱うこととされている。

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2013/05/16

国税庁、教育資金の非課税制度に関するQ&Aを公表

2013年度税制改正において贈与税緩和の目玉として創設された「教育資金の非課税」の特例はこの4月1日から適用が始まっている。教育資金を預かる信託銀行の新サービスも上々の滑り出しをみせ、三井住友信託など4行合計の4月末の残高は約250億円、契約数は4000件に達したという。こうしたなか、国税庁はこのほど、同庁ホームページ上で「直系尊属から教育資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税に関するQ&A」を公表した。

同特例は、祖父母等(贈与者)が、金融機関に子・孫(受贈者)名義の口座等(教育資金口座)を開設し、教育資金を一括して拠出した場合、この資金について30歳未満の子・孫ごとに1500万円(学校等以外に支払う金銭については500万円)までを限度として非課税とするというもの。適用を受けるためには一定の申告手続きが必要なことや、教育資金の内容によって非課税枠が異なるなど、注意すべき点も多い。

Q&Aでは、「教育資金の非課税」の特例の適用を受けるための手続きや教育資金の具体的な内容など制度全体に関するものを始め、教育資金管理契約に係る口座の開設時等に関するもの、教育資金管理契約に係る口座からの払出し及び教育資金の支払時に関するもの、教育資金管理契約の終了時に関するもの、金融機関等からの調書及び金融機関等への通知に関するものなど、計17問が掲載されている。

例えば、特例の適用を受けるための手続きでは、教育資金非課税申告書を取扱金融機関の営業所等を経由して、預入等期限までに、その受贈者の所轄税務署長に提出しなければならないが、同非課税申告書が取扱金融機関の営業所に受理された場合には、その受理された日に所轄税務署長に提出されたものとみなされる。したがって、預入等期限までに税務署で行う手続きはないことになる、と説明している。

また、教育資金管理契約に係る口座の開設時等に関するQ&Aでは、「教育資金の非課税」の特例の適用を受けるためには、直系尊属から贈与(信託の場合はみなし贈与)を受ける必要があるが、直系尊属とは、受贈者の父母、祖父母及び曽祖父母をいうことから、民法727条に規定する養子縁組による親族関係がある場合を除き、受贈者の配偶者の直系尊属は含まれないことを明らかにしている。



                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2013/05/10

教育資金贈与の非課税特例の対象費用

平成25年度税制改正で創設された「教育資金の一括贈与の非課税制度」が、4月1日からスタートしている。

教育資金贈与の非課税特例は、金融機関等で教育資金口座の開設等をすることで、祖父母などの直系尊属が30歳未満の孫等に贈与した1,500万円までの金額に係る贈与税が非課税となる制度である。1,500万円まで非課税となるのは学校等に直接支払われる入学金、授業料その他の金銭であり、教育に係る費用であっても、学校等以外の者に支払われるものは、500万円までが限度となる。併せて2,000万円までが非課税となるのではなく、学校等以外の者に支払われる非課税枠500万円分を含めて、最高1,500万円までが非課税となる。

「学校等」とは、学校教育法上の小学校、中学校、高校や大学、専修学校、各種学校とされており、その他に、保育所、認定子ども園、外国の教育施設、航空大学校等も学校等に含まれる。 このうち外国の教育施設とは、その国の学校教育制度における学校、つまり日本の小学校や中学、高校、大学等に相当する学校をいう。また、外国の教育施設には、学校教育法施行規則の規定により文部科学大臣が指定したものや国内のインターナショナルスクールなども含まれる。教育資金の具体的な対象内容は、文部科学省のHP「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置について」を参照されたい。

また、国税庁のホームページでも、制度全体の関するもの、口座開設時に関するもの、教育資金の払出しに関するもの、教育資金管理契約の終了に関するものなど、全部で17問のQ&Aが公表された。

教育資金を実際に支払った時の手続きでは、(イ)教育資金を支払った後にその実際に支払った金額を口座から払い出す方法、(ロ)それ以外の方法、のいずれかを受贈者が選択することとされ、それぞれ金融機関に提出する領収書等の提出期限を、(イ)においては、領収書等に記載された支払年月日から1年を経過する日、(ロ)においては領収書等に記載された支払年月日の属する年の翌年3月15日までとし、受贈者が行った(イ)、(ロ)の選択は変更できないことを明らかにしている。

                                提供:税務研究会・税研情報センター

2013/05/01

教育資金一括贈与の非課税制度は終了時に注意!

<税制改正>

この4月から、2013年度税制改正により、祖父母等(贈与者)が、金融機関に子・孫(受贈者)名義の口座等(教育資金口座)を開設し、教育資金を一括して拠出した場合、この資金について30歳未満の子・孫ごとに1500万円(学校等以外に支払う金銭については500万円)までを限度として非課税とする「直系尊属からの教育資金の一括贈与の非課税措置」が施行されている。

この非課税制度を適用するためには、信託銀行等と教育資金口座を開設する契約(「教育資金管理契約」)を結び、そのなかで教育資金を運用する必要があるが、その教育資金口座に係る契約は、(1)受贈者が30歳に達したこと、(2)受贈者が死亡したこと、(3)口座等の残高がゼロになり、かつ、教育資金口座に係る契約を終了させる合意があったこと、のいずれかの事由に該当したときに終了する。

上記の(1)または(3)の場合に該当したことにより教育資金管理契約が終了した場合において、その教育資金管理契約に係る非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額があるときは、その残額については、その(1)または(3)に定める日の属する年に贈与があったものとして贈与税が課税される。ただし、上記(2)の受贈者が死亡したことから教育資金口座に係る契約が終了した場合には、贈与税を課さないこととされている。

注意しなければいけないのは、口座等の残高がゼロとなった場合でも、教育資金以外の目的で教育資金口座から引き出した金銭がある場合や、教育資金に支出したが領収書等を提出しなかったものがある場合などだ。それらの合計額が、その年の贈与税の基礎控除額を超えるときには、その年の翌年の2月1日から3月15日までの間に贈与税の申告書を所轄税務署長に提出する必要があるので注意したい。

                                     提供:株式会社タックス・コム

2013/04/18

祖父母の「孫への教育資金贈与非課税」認知度86%

電通は、2013年度税制改正において「孫への教育資金贈与非課税制度」が創設されたことを受けて、関東1都6県に居住する小学生以下の孫のいる50歳以上の祖父母2000人を対象に、同制度に対する認知度や孫への贈与意向などに関する調査を行った。同制度は、祖父母が孫に教育資金(幼稚園や学校の授業料等)を贈与する場合、孫が30歳未満であれば、1500万円までは贈与税が非課税となる制度。

調査結果によると、「孫への教育資金贈与非課税制度」について、「知っている」との回答が61.8%、「聞いたことがある」が23.7%となり、両者を合わせて85.5%と、祖父母の同制度に対する認知度は高い。また、同制度を、「良いと思う」(15.7%)と「まあ良いと思う」(36.1%)を合計すると51.7%となり、過半数が評価。特に「祖父」の評価は57.3%と、「祖母」(46.1%)よりも高く、6割近くが肯定的な評価をしている。

孫への贈与意向は、「贈与したい」(6.6%)と「贈与を検討してみたい」(37.9%)を合わせた「贈与意向あり」は44.5%と半数近くを占めた。特に孫と同居している祖父母では52.1%と過半数に贈与意向がある。贈与意向者の、孫への教育資金贈与希望額は、平均482万円となった。同調査での祖父の平均年収約464万円と同規模、また、祖父の小遣い10年分(約492万円=月4.1万円×12ヵ月×10年)ともほぼ同規模の金額となる。

祖父母がサポートしたいと考えている孫の教育費は、「大学の費用」が最も多く44.2%、次いで「高校の費用」(26.2%)、「スポーツ・芸術など特殊な教育の費用」(19.8%)が続く。祖父母は、高等教育の学費に加え、学費以外の教育費もサポートしたいと考えている。なお、同制度では、学習塾や英会話教室、ピアノ教室、バレー教室、スイミングスクールなど、学校の授業料等以外の習い事に使う教育資金は、非課税枠が500万円までとなる。

同調査結果は↓
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2013/pdf/2013043-0401.pdf

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2013/04/03

贈与税の性格の変化について

1. 現行の相続税法では、法人からの贈与により取得した財産については贈与税の課税価格に算入しないこととされており、個人間の贈与についてはすべて贈与税の課税対象としている。相続という事実が個人対個人の間の現象であることから、贈与税もまた個人対個人の間の贈与だけを課税対象としているのである。

2. 相続の開始によって被相続人から相続人に相続される財産に対しては相続税が課税されることから、この相続税の負担は、被相続人が将来相続人になるであろう者に生前に財産を贈与することによって容易に回避あるいは軽減を図ることができ、生前贈与があった場合とそうでない場合とでは相続税の負担に不公平が生じることになる。このことから、従来、生前贈与に対しては、相続税を補完するという意味合いにおいてかなり高い贈与税を課することとしている。

3. 平成13年度の税制改正により、贈与税の基礎控除の額が60万円から110万円に引上げられたが、平成12年7月の政府税制調査会の中期答申においては、次のような意見が述べられている。

(1)  高齢化の進展により被相続人・相続人双方の年齢が上昇する中で、相続の機会を待つことなく財産を若い世代に移転させる必要性が高まっていくのではないか、また、高齢者層に資産が偏在している状況を踏まえると、我国の経済成長を支えている若年・中年世代への財産移転が、経済社会の活性化を図る上で望ましいのではないか。このような立場から、相続に対する税負担と比較すれば高い贈与に対する税負担を軽減する方向で贈与税のあり方を検討していくべきでないか。

(2)  今後の税体系において相続税の有する富の再分配機能が果たすべき役割はより重要となっていくので、贈与税の負担軽減には慎重であるべきではないか。仮に、贈与税負担の引き下げを検討する場合には、贈与税が担っている相続税の課税回避を防止するという基本的な機能を損なわないようにすることが肝要である。

(3)  贈与税の有する相続税の補完税としての役割を踏まえれば、贈与税のあり方は、相続税のあり方と密接に関連するものであり、相続税の抜本的な見直しと関連して検討を加えることが適当である。

4. 平成25年度の税制改正では、相続税については、<1>基礎控除の引き下げと<2>累進税率の強化により、負担の増加を求める反面、贈与税については、租税特別措置法により、20歳以上の者が直系尊属(父母・祖父母・曾祖父母)から贈与を受けた財産に係る贈与税の累進税率をそうでない者の場合と比べてかなり緩和している。このことは、従来、贈与税の役割とされてきた相続税の補完税としての機能より若年・中年世代への早期の財産移転が果たす経済社会の活性化への機能が重視された結果といえる。

                                      提供:税経システム研究所

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