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2016/09/16

税分野のマイナンバーの記載はいつから必要になる?

マイナンバー制度は、昨年10月から個人番号(マイナンバー)・法人番号が通知され、2016年1月から利用が開始されている。マイナンバーは、12ケタの番号で、住民票を有する国民全員に1人1つ指定され、市区町村から「通知カード」により、住民票の住所に通知され、また、住民票を有する中長期在留者や特別永住者等の外国籍の人にも同様に指定・通知されている。税分野においてはいつからマイナンバーの記載が必要になるのだろうか。

企業等に勤めている人は、勤め先に自分のマイナンバーを提示する必要がある。企業等においては、税務関係書類への番号記載のため、従業員等のマイナンバーを収集するとともに、特定個人情報(マイナンバーをその内容に含む個人情報)を適正に取扱うため、(1)社内規定の見直し(基本方針、取扱規程等)、(2)システム対応(既存システムの改修等)、(3)特定個人情報の安全管理措置(組織体制の整備等)、(4)従業員研修などを行う必要がある。

税務分野において、税務署に提出する申告書や法定調書への番号記載時期は、所得税は2016年分以降の申告書から必要となる。2016年分の場合は、原則として、2016年分の確定申告期(2017年2月16日から3月15日まで)からマイナンバーが記載された申告書の提出が必要となる。法人税については、平成28年1月1日以降に開始する事業年度に係る申告書からとなる。

例えば、2016年12月末決算の場合は、一般的には、2017年2月28日までに法人番号が記載された申告書の提出が必要となる。法定調書については、2016年1月1日以降の金銭等の支払等に係る法定調書から必要となる。例えば、2016年分給与所得の源泉徴収票は、2017年1月31日までにマイナンバーや法人番号を記載した上で提出する必要がある。ただし、本人に交付する源泉徴収票には、マイナンバーを記載する必要はない。

これは、本人交付が義務付けられている源泉徴収票などにマイナンバーを記載することにより、その交付の際に個人情報の漏えい又は滅失等の防止のための措置を講ずる必要が生じ、従来よりもコストを要することになることや、郵便事故等による情報流出のリスクが高まるといった声に配慮し、2015年10月2日付で所得税法施行規制等が改正されたことに基づくものだ。

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2016/08/12

マイナンバー対応のためのソフトウェア費用の取扱い

<法人税>

今年1月からマイナンバー制度がスタートした。企業では、その対応のため、既存のコンピュータソフトウェアを見直すところも少なくない。見直しでは、(1)単なるマイナンバー対応としてのみ各々のソフトをバージョンアップする、又は(2)これを機に業務用ソフトウェアを別会社の新品のソフトウェアに買い換える、といった方法が考えられるが、これらの2つの方法では税務処理が違ってくる。

ソフトウェアに係る資本的支出と修繕費に関する法人税基本通達では、「法人が、その有するソフトウェアにつきプログラムの修正等を行った場合において、その修正等が、プログラムの機能上の障害の除去、現状の効用の維持等に該当するときは、その修正等に要した費用は修繕費に該当し、新たな機能の追加、機能の向上等に該当するときはその修正等に要した費用は資本的支出に該当する」と規定している。

マイナンバー制度における番号法では法人に対して「安全管理措置義務」を課し、この措置を講じないと安全措置管理義務違反となり、従来のソフト(特に給与計算ソフトや年末調整システム、確定申告システムなど)では、その使用に制限がかかることにもなる。そのため、既存のソフトウェアをマイナンバー制度に対応させるための支出費用は、既存のソフトウェアの効用を維持するための修正等に係る費用とみることができる。

したがって、上記(1)のマイナンバー対応としてのみ各々のソフトをバージョンアップする費用は「修繕費」として処理することができると考えられる。対して、(2)の別会社の新品のソフトウェアに買い換えるケースでは、新規資産の取得となるため、原則資産計上する必要があり、耐用年数も「ソフトウェア」の「その他のもの」として5年で均等償却することになる。

これらの対応は、例えば消費税率が8%から10%に引き上げられるときも同様の考え方ができるので、単なる税率変更に対応して変更しただけのソフトウェアの修正費用は「修繕費」として処理することができると考えられる。また、新しい対応ソフトに買い換える場合などは、新規取得として取得価額とされるが、一定の場合で、既存ソフトの残存価値がある場合には、これら既存ソフトの除却損の計上も認められるとみられる。

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2016/06/08

国税庁が誰でも利用可能な法人番号の利活用方法を紹介

<国税庁>

個人番号や法人番号は2016年1月から順次利用が開始されているが、法人番号はマイナンバーとは異なり、利用範囲の制約がなく、誰でも自由に利用できる。そこで国税庁はこのほど、同庁HP上に法人番号の利活用をPRするパンフレットを公表した。それによると、まず法人番号は、国税庁法人番号公表サイトにおいて公表するものであり、誰でも自由に利用することが可能だとしている。

法人番号公表サイトにおいては、法人番号の指定を受けた団体の基本3情報((1)商号又は名称、(2)本店又は主たる事務所の所在地及び(3)法人番号)を、通知したものから順次公表する。法人番号の指定を受けた後に商号や所在地等に変更があった場合には、公表情報を更新するほか、変更履歴も併せて公表する。2016年1月以降に、行政機関が法人情報をWebページ等で公開する際には、法人番号を併記することとなった。

法人番号による情報の検索・収集・利用を容易にし、公開情報の利用価値を高めることを目的としており、具体的には、調達、免許・許認可、処分・勧告、補助金交付、リコール届出、求人などに関する情報に法人情報を含む場合には、法人番号を併記することとなる。また、国税庁法人番号公表サイトでは、「法人番号」、「商号又は名称」、「所在地」などから、法人等の基本3情報(商号又は名称・所在地・法人番号)を調べることができる。

一方、法人番号の活用方法として、ウェブサイトや業務システムで行う法人情報の入力補助機能として、法人番号の活用がある。現状では、法人名及び所在地といった法人の基本情報をすべてキーボードから入力しているが、この場合、誤入力や、表記のゆれにより、取得した情報を活用する際に問題が生じることがある。法人番号の利活用後は、Web-API又はダウンロードデータを活用することで、入力作業の効率化にもなる。

具体的には、法人番号だけ入力すれば、法人番号公表サイトで公表している「法人名」、「本店所在地」の情報を自動的に補完入力する機能を追加することができ、これにより、誤入力や表記のゆれによる問題が解消できる。Web-APIとは、インターネットを経由して、簡単な条件を指定したリクエストの送信で、指定した条件に合致する法人等に係る基本3情報や、指定した期間及び地域で抽出した法人等の更新情報を取得できるというもの。

さらに、各社売掛金(売上台帳)の管理を、法人番号付きで行うと、取引先ごとの集計が容易になる。現状は、売掛金(売上台帳)の管理を、取引発生日ごとに記載(入力)しているが、法人番号の利活用後は、法人番号付きで売掛金(売上台帳)の管理を行うと、法人番号をキーに、取引先ごとの集計が容易になる。また、支店・出張所との取引であっても、本店と同一の法人番号であることから、取引先ごとの集計を確実に行うことができる。

この件は↓
http://www.nta.go.jp/mynumberinfo/houjinbangou/pdf/houjinbangou_rikatsuyou.pdf

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2016/03/02

1月から通勤手当の非課税限度額を15万円に引上げ

<税制改正>

毎年12月に取りまとめられる税制改正大綱では、税制改正法案に盛り込まれるもの以外に政省令や通達レベルの取扱いの見直しも含まれるが、昨年12月16日に公表された2016年度税制改正大綱にもいくつか明示されている。その1つが、「所得税法施行令の一部を改正する政令」により見直される通勤手当の非課税限度額の引上げがある。通勤手当の非課税限度額の引上げは、1998年に月5万円から10万円に引き上げられて以来となる。

今回の見直しでは、月10万円とされている通期手当又は通勤用定期乗車券の非課税限度額が、5万円上乗せされて月15万円となる。今後、非課税とされる通勤手当の金額を定めた所得税法施行令を改正することになるが、適用は、今年1月1日以後に受けるべき通勤手当について適用される予定となっている。政令改正は3月の年度末あたりと考えられることから、遡っての適用となる。

今回の引上げの対象となるのは、交通機関(電車やバス)又は有料道路を利用している人に支給する通勤手当、交通機関を利用している人に支給する通勤用定期乗車券、交通機関又は有料道路を利用するほか交通用具(マイカーや自転車)も使用している人に支給する通勤手当や通勤用定期乗車券の3区分となる。通勤手当は支給することが法律で義務付けられてはいないが、9割以上の企業が導入しているとみられる。

企業によっては、就業規則等で、通勤手当の上限額について具体的な金額を明示せず、税法上の「非課税限度額を上限」などと規定しているところも少なくないと思われるが、このような企業では、就業規則等を変更しない限り、税制改正による通勤手当の上限額の引上げが自動的に適用されることになる。つまり、今回の改正で限度額が15万円に自動的に変わってしまうことになるので要注意だ。

また、先のことだが、経理担当者は、10万円を超え給与として源泉徴収した部分について15万円までの金額にかかった税額を年末調整で精算する必要が出てくるので注意したい。なお、自民党の税制調査会によると、今回の引上げは、2014年4月の消費税率引上げに伴う通勤定期代の価格の引上げや、新幹線利用の大都市圏への通勤では定期券代が月10万円を超える事例もみられるなど、最近の通勤手当に係る動向の変化を勘案したためという。

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2016/02/19

2016年度税制改正法案を決定、「外食」の定義を追加

<税制改正>

政府は2月5日の閣議で2016年度税制改正法案を決定し、同日国会に提出した。内容のほとんどは昨年暮れに公表した2016年度税制改正大綱と変わらないが、唯一、来年4月に消費税率を10%に引き上げる際に導入する軽減税率の適用範囲における「外食」に関する定義に、新たに「相手方が指定した場所において行う加熱、調理又は給仕等の役務を伴う飲食料品の提供」との条文を盛り込んでいる。

税率を8%に据え置く軽減税率の対象については、昨年末の2016年度税制改正大綱において「酒と外食を除く飲食料品と週2回以上発行する新聞」とすることが決まっているが、ただ何が「外食」に含まれるのかグレーゾーンが多く曖昧だった。年末時点での「外食」の定義は、「(テーブルや椅子、カウンターなどの)一定の飲食設備のある場所等において行う食事の提供」とされていた。

今回新たに「客が指定した場所で行う調理・配膳などの飲食サービスの提供」も「外食」に含めることを明示。これにより、イベント会場等に出向いて食事を提供するケータリングや出張料理、ホテルのルームサービス、カラオケ店での飲食提供などは「外食」扱いとする一方で、野球場や映画館の売店や弁当の移動販売などについては「テーブルや椅子などの飲食設備」がないことから外食には当たらないことになる。

また、学校給食や老人ホームなどでの食事については、生活を営む場所において他の形態で食事をとることが困難であることから、「外食」に当たる「ケータリング・出張領地等」から除外している。その一方で、社員食堂や学生食堂などは、他の形態での食事も可能であること、前述の「テーブルや椅子などの飲食設備のある場所での飲食の提供」であるということで「外食」扱いになるとした。

整理して例示すると、「外食」に当たらない軽減税率を適用されるのは、「牛丼屋・ハンバーガー店のテイクアウト」や「そば屋の出前」、「ピザの宅配」、「屋台での軽食」(テーブル、椅子等の飲食設備がない場合)、「寿司屋の『お土産』」、「コンビニの弁当・惣菜」(イートイン・コーナーのある場合であっても、持ち帰りにための容器に入れられている場合は「軽減」)などのほか、「老人ホーム等での食事の提供」がある。

一方、「外食」に当たり標準税率となるものには、「牛丼屋・ハンバーガー店での『店内飲食』」、「そば屋の『店内飲食』」、「ピザ屋の『店内飲食』」、「フードコートでの飲食」、「寿司屋での『店内飲食』」、「コンビニのイートイン・コーナーでの飲食を前提に提供される飲食料品」(例えば、トレイに載せて座席まで運ばれる、返却の必要がある食器に盛られた食品)などのほか、「ケータリング・出張料理等」がある。

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2015/12/09

2016年分以降大幅に変更となる源泉徴収票に留意

社会保障・税番号(マイナンバー)制度の導入に伴い、2016年分から使用する源泉徴収票は、用紙のサイズがこれまでのA6サイズからA5サイズに変わるなど、様式等が大幅に変更される。受給者に交付される給与所得の源泉徴収票については、番号法施行後の2016年1月以降も、個人番号の記載は行わないこととされるが、税務署提出用には16歳以上の扶養親族の個人番号の記載が必要なため、記載の仕方も微妙に異なってくる。

源泉徴収票の新様式は、控除対象配偶者、控除対象扶養親族の個人番号欄の追加、16歳未満の扶養親族等を記載する欄の追加(個人番号は不要)、非居住者である親族の欄の新設などがあり、また、2016年分から使用する給与支払報告書(個人別明細書)についても、源泉徴収票の新様式と変更点はほぼ同じ内容だ。ただし、給与支払報告書の場合は、16歳未満の扶養親族の個人番号も記載しなければならない点に留意が必要となる。

具体的には、税務署提出用の源泉徴収票には個人番号の記載が設けられているが、受給者に交付される源泉徴収票には個人番号の記載欄が設けられていない。控除対象配偶者、控除対象扶養親族、16歳未満の扶養親族の各欄は、対象者の氏名、フリガナ、個人番号を記載し、対象者が非居住者の場合は区分欄に○を記載する。その際、控除対象配偶者、扶養親族は受給者交付用には個人番号の記載は不要となる。

ただし、市区町村に提出する給与支払報告書には、16歳未満の扶養親族の個人番号の記載が必要となるため、注意が必要だ。また、支払者の欄には、支払者の個人番号又は法人番号の記載が求められるが、受給者交付用であれば不要とされる。以上のように、源泉徴収票の税務署提出用と受給者交付用、給与支払報告書のそれぞれで記載内容が異なってくるため、留意が必要となる。

なお、来年の2月1日が提出期限となる2015年分の給与支払報告書はマイナンバーの記載が不要のため、新様式での最初の提出は、2017年1月31日が提出期限となる2016年分からとなる。また、個人番号の記載が不要となる税務関係書類(給与などの支払を受ける者に交付するものに限る)には、給与所得の源泉徴収票のほか、退職所得の源泉徴収票、公的年金等の源泉徴収票、上場株式配当等の支払に関する通知書などがある。

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2015/11/26

本人交付の源泉徴収票等への個人番号の記載は不要

<国税庁>

国税庁は、「本人に交付される源泉徴収票や支払通知書等への個人番号の記載は不要」との注意を呼びかけている。これは、10月2日に所得税法施行規則等の改正が行われ、行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(「番号法」)施行後の平成28年1月以降も、給与などの支払を受ける人に交付する源泉徴収票などへの個人番号の記載は行わないこととされことによるもの。

本人に交付される源泉徴収票や支払通知書等への個人番号の記載は不要とされたのは、本人交付が義務付けられている源泉徴収票などに個人番号を記載することにより、その交付の際に個人情報の漏えい又は滅失等の防止のための措置を講ずる必要が生じ、従来よりもコストを要することになることや、郵便事故等による情報流出のリスクが高まるといった声に配慮して行われたもの。

個人番号が記載不要となる税務関係書類としては、(1)給与所得の源泉徴収票、(2)退職所得の源泉徴収票、(3)公的年金等の源泉徴収票、(4)配当等とみなす金額に関する支払通知書、(5)オープン型証券投資信託収益の分配の支払通知書、(6)上場株式配当等の支払に関する通知書、(7)特定口座年間取引報告書、(8)未成年者口座年間取引報告書(2016年1月施行予定)、(9)特定割引債の償還金の支払通知書(同)、などがある。

なお、税務署に提出する源泉徴収票などには個人番号の記載が必要なので注意が必要だ。今回の改正は、支払を受ける人に交付する源泉徴収票や支払通知書などについて、個人番号の記載を要しないこととなるものであり、税務署提出用には支払を受ける人の個人番号を記載して税務署に提出する必要がある。また、支払を受ける人から個人番号の提供を受ける場合には、番号法等に定める本人確認を行う必要があるので留意したい。

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2015/08/20

取引先との暑気払い費用は帳簿書類の記載事項に注意

<法人税>

連日30度を軽く超える本格的な夏、ビールの冷たさが心地よい季節になってきた。企業によっては、取引先企業等を招待して暑気払いを行うところも多いと思われる。この暑気払いの費用については、2014年度税制改正により、昨年4月1日以後に開始される事業年度から、交際費等の額のうち、接待飲食のために支出する費用の額の50%相当額まで損金算入できる規定が新設されており、企業としても招待しやすくなっている。

つまり、法人の支出する交際費等の損金不算入制度について、交際費等のうち飲食その他これに類する行為のために要する費用(社内飲食費を除く)であって、帳簿書類に飲食費であることについて所定の事項が記載されている接待飲食費の額の50%を損金に算入できることになっている。ところで、経理担当者としては、制度を適用するための「所定の事項を帳簿書類に記載すること」について、改めて注意する必要がある。

50%特例の対象となる接待飲食費についての帳簿書類の記載事項は、(1)飲食費に係る飲食等(飲食その他これに類する行為をいう)のあった年月日、(2)飲食費に係る飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係、(3)飲食費の額並びにその飲食店、料理店等の名称及びその所在地、(4)その他飲食費であることを明らかにするために必要な事項の4点となる。

このうち特に気を付けたいのが「飲食費に係る飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係」。これは、社内飲食費でないことを明らかにするためのもので、原則、飲食等を行った相手方である社外の得意先等に関する事項を「○○会社・□□部、△△◇◇(氏名)、卸売先」というようにして相手方の氏名や名称の全てを記載する必要がある。

ただし、相手方の氏名について、その一部が不明の場合や多数参加したような場合には、その参加者が真正である限りにおいて、「○○会社・□□部、△△◇◇(氏名)部長他10名、卸売先」という記載であっても差し支えない。これまで交際費等の損金算入が認められなかった資本金1億円以上の大法人にも適用され、せっかく利用しやすくなった接待飲食費の50%損金算入だが、適用要件の帳簿書類への記載事項は十分に注意したいものだ。

                       提供:株式会社タックス・コム

2015/06/10

中小企業向けのマイナンバー入門編を公表~内閣府

内閣府はこのほど、中小企業向けのマイナンバー入門編の資料をHP上に公表した。マイナンバーは、今年10月から住民票の住所に簡易書留で通知され、来年1月から順次、その利用が始まるが、パートやアルバイトを含む従業員を雇用する全ての民間事業者が対象なので、個人事業主も取り扱う。この資料では、各ページのポイントを5つに絞って分かりやすく示しているので、ぜひ参考にしてマイナンバーの準備を進めていただきたい。

民間事業者はマイナンバー法で定められた事務のうち、税と社会保険の手続きでマイナンバーを使う。手続としては、従業員やその家族のマイナンバーの取得と書類への記載、関係機関への提出が必要となる。税の手続きでは謝金の源泉徴収票などの調書の提出のため、従業員以外の外部者のマイナンバーも取り扱う場合がある。提出先は税務署、市町村、年金事務所、健康保険組合、ハローワークとなる。

民間事業者の対応のうち、社会保障分野では、健康保険、雇用保険、厚生年金といった社会保険の手続きで、また、税分野では、従業員とその家族のマイナンバーを法定調書等に記載する。報酬等の調書や不動産関係の調書では、外部者(講演等の講師や不動産の個人地主など)のマイナンバーを記載する。パート・アルバイトの多い事業者や謝金の支払の多い事業者などは取り扱うマイナンバーが多くなるため、特に注意して準備を進める必要がある。

資料は、事業者が注意すべきポイントとして、(1)取得、(2)利用・提供、(3)保管・廃棄、(4)安全管理措置、の4つについて示している。(1)の取得では、マイナンバーの取得の際にはあらかじめ利用目的を特定して通知又は公表することが必要なことや、本人確認はなりすまし防止のためにマイナンバーの確認と身元の確認を厳格に行うことを、特に重要なポイントとして挙げている。

(2)の利用・提供では、社員番号や顧客管理番号としての利用は、仮に社員や顧客の同意があってもできないことや、個人番号カードの裏面にはマイナンバーが記載されるが、法律で認められた場合以外で、書き写したり、コピーを取ったりすることはできないことが重要ポイント。(3)の保管・廃棄では、必要がなくなったらマイナンバーを廃棄又は削除するというルールを取扱担当者に浸透させることなどを挙げている。

また(4)の安全管理措置では、従業員が数名といった事業者に情報管理の電子化など必要以上の取組みを求めるものではないことや、従業員が通知カードを紛失などしないように、10月までに社内報や掲示板等で、従業員への制度概要の情報提供を行うことを重要ポイントとして挙げている。

内閣府の資料は↓
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/pdf/kojinjigyou.pdf

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2015/06/04

美術品等の減価償却の判定に係るFAQ公表

国税庁は5月11日、美術品等の通達改正( 法基通7-1-1 等)に係る『美術品等についての減価償却資産の判定に関するFAQ』を公表した。FAQは全9問。

平成27年1月1日以後取得する美術品等については、1点当たりの取得価額が100万円未満であれば原則、減価償却資産に該当することとして取り扱われることとなった。全9問は、“改正の概要”、“平成27年1月1日以後に取得する美術品等の取扱い”、“平成27年1月1日より前に取得した美術品等の取扱い”、“その他”の4項目に区分されていて、“改正の概要”では、取得価額が1点100万円以上の美術品等であっても、「時の経過によりその価値が減少することが明らかなもの」であれば、減価償却資産として取り扱うことができるとしている(Q1)。

“平成27年1月1日以後に取得する美術品等の取扱い”では、その「時の経過によりその価値が減少することが明らかなもの」の例として下記①から③の全てを満たすこととし、この例示に該当しない美術品等の場合、下記①から③を参考にするなどして、その美術品等の実態を踏まえて判断することになるとしている(Q2)。

① 会館のロビー等の不特定多数の者が利用する場所の装飾用や展示用(有料で公開するものを除く。)で取得されるもの
② 移設が困難で当該用途にのみ使用されることが明らかなもの
③ 他の用途に転用すると仮定した場合、設置・使用状況から美術品等としての市場価値が見込まれないもの

“平成27年1月1日より前に取得した美術品等の取扱い”では、通達改正前に取得したものについて、償却方法が示され、実際に取得した日に応じて旧定額法、旧定率法、定額法、250%定率法又は200%定率法により償却することとしているが、取得日を適用初年度開始の日とみなすこととして定額法または200%定率法を選択できるほか、中小企業等にあっては、30万円未満の一括償却(措法67の5)の適用もあるとしている(Q4)。

また、平成27年1月1日より前に取得した美術品等について、適用初年度(27年1月1日以後最初の開始事業年度)で改正通達による再判定を行って、減価償却資産に該当した美術品等に限り、その適用初年度以後の事業年度において減価償却を行うことができ、適用初年度で再判定しなかったものは、減価償却を行えないとことを示している(Q6)。

“その他”では、耐用年数は、金属製の彫刻などが「15年」、絵画・陶磁器・彫刻(主として金属製のもの以外のもの)などが「8年」であるとしている(Q7)。

                    提供:税務研究会・税研情報センター

2015/05/27

領収書・契約書のスキャナ保存

領収書・契約書のスキャナ保存制度は、従来、記載金額が3万円未満のものに限られていた。しかし、平成27年度の税制改正により、金額に関わらずすべての領収書等が対象となった。

対象は、領収書・契約書(以下、領収書等)や請求書など(いわゆる「重要書類」)や、見積書や注文書など(いわゆる「一般書類」)で、帳簿や決算関係書類は改正後も変わらず対象外となっている。読取装置も従来どおり、原稿台と一体となったスキャナに限られ、現状ではスマホやデジカメ、ハンディスキャナは認められない。スキャナの解像度と階調も、従前どおり解像度200dpi(1ミリ当たり8ドット)以上、赤、緑、青がそれぞれ256階調以上とされている。ただし、見積書などの一般書類はグレースケールで保存が認められた。

重要書類のスキャナ入力を行うサイクルについて、原則的な“速やかに入力”(書類の作成・受領後1週間以内)ではなく、“業務サイクル後速やかに入力”(業務処理に係る通常の期間(1月以内)の経過後1週間以内)をする場合、当該書類に関連する帳簿を電子データで保存する承認を受ける必要があったが、この電子保存の承認は不要となった。

重要書類、一般書類のいずれもスキャナ入力の際のタイムスタンプとともに、スキャナ入力者又はその者の直接監督者の情報を確認可能とする要件が付されたが、電子署名が不要となったため、従前よりコスト等の負担は軽減されるだろう。

重要書類の作成・受領からスキャナ入力までの各事務については、①相互に関連する事務をそれぞれ別の者が行う体制(相互けん制)、②各事務の処理内容を定期的に検査する体制、手続(定期的なチェック)、③各事務処理に不備があると認められた場合の改善等の検討体制(再発防止策)、これらの事項を定めた社内規程等を基に処理することが必要とされた。

改正後の制度は、平成27年9月30日以後の承認申請から適用される。スキャナ保存をする3月前までに申請が必要となるため、最短で平成28年1月1日からスキャナ保存が可能となる。文書の管理コスト削減が見込まれるため、9月30日以後の承認申請から適用される新制度に向け、本格的にスキャナ保存の導入を検討する企業も少なくないだろう。

なお、新制度に係る“適正事務処理要件”などの詳細は、国税庁で整理され次第、通達等の情報が公表される予定だ。

                    提供:税務研究会・税研情報センター

2015/04/30

ふるさと納税ポータル開設、全額控除される目安公表

<地方税>

生まれ故郷に限らず応援したい自治体に寄付をした人の税負担が減る「ふるさと納税」が、2015年度税制改正において拡充されたが、総務省は、地方創生への足掛かりにと力を入れるふるさと納税の普及に向けてホームページ上にポータルサイトを開設し、全額控除される納税額の上限の目安を公表するなど、利用の拡大を呼びかける一方、寄附を受ける自治体には返礼品競争の抑制を要請する、二律背反ともいえる異例の対応を行っている。

税制改正で拡充されたふるさと納税のポイントは、所得税・住民税の控除上限額が2倍に引き上げられたことと、確定申告を不要とする手続きの簡素化「ワンストップ特例制度」の創設だ。同省のポータルサイトは、新たな制度の概要を説明するとともに、インターネットテレビで各地の地方再生や活性化に役立っている実例を紹介、さらに控除されるふるさと納税額の目安を示して納税者がシミュレーションできるようになっている。

全額控除されるふるさと納税額(年間の上限)の目安をみると、例えば、妻が主婦で年収500万円の会社員の場合、上限額はこれまでの3万円が今年1月から5万9000円に上昇。また、妻が主婦で大学生と高校生の子どもが1人ずついる年収が700万円の会社員の場合は、同4万2000円が8万3000円に上昇する。年収500万円の独身者のケースでも、同3万4000円が6万7000円にと、ほぼ2倍になるといった具合だ。

控除を受けるためには、ふるさと納税をした翌年に、原則、確定申告を行うことが必要だが、今回の改正では、確定申告が不要な給与所得者等については、ふるさと納税先が5団体以内の場合に限り、ふるさと納税先団体に申請することにより確定申告不要で控除を受けられる手続きの特例(「ふるさと納税ワンストップ特例制度」)が創設されている。こちらは、2015年4月1日以後に行われるふるさと納税について適用される。

一方、過熱する自治体の返礼品競争は歯止めがかからない。寄附金1万円で20キログラムの地元産米を返礼品に贈って一般事務ができないほどに申込が殺到した長野県阿南町などの例が連日のようにマスコミを賑わしている。こうしたケースが批判されたことを受けて高市総務相は4月1日付けで通知を発出し、自治体に自制を求めるとともに、返礼品は一時所得になり、50万円を超えると課税対象となることを挙げて注意を促している。

ふるさと納税ポータルサイトは↓
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_2_kojin.html

控除される納税額の目安は↓
http://www.soumu.go.jp/main_content/000254926.pdf

                       提供:株式会社タックス・コム

2015/04/23

非上場株式の発行会社への売却は注意が必要!!

中小企業は、親族等が株主となり経営・支配しているものがその大半だ。中小企業の場合、経営権の確保や個人株主の相続税の納税資金確保のために発行会社に自社株式を買い取ってもらう(会社側は自社の株式を買い戻す)ケースも少なくない。それは、上場株式以外の株式(非上場株式)を発行会社に売却するという形になるので、注意しないと多額の税金がかかってしまうこともある。

非場株式であっても、個人間の売買や、発行元ではない会社との売買では「譲渡所得」扱いとなり、その譲渡益に対して一定の税金(所得税及び復興特別所得税、住民税で20.315%)が課される。この場合、給与所得等とは合算せず、それとは別に税額計算を行う分離課税となる。一方、その株式を発行した会社に売却する場合には、譲渡所得ではなく、売却金額の一部が配当とみなされ(みなし配当)、「配当所得」扱いになる。

しかも、この場合の配当所得は分離課税を選択できず、給与所得等と合算する総合課税の対象となり、累進税率が適用されるため、所得の多寡により税率が変わってくる。本年1月1日以後は、最高55%(所得税45%・住民税10%)の高税率になるケースも出てくる。具体的な計算は、その株式の売却金額がその株式に対応する資本金等(資本金+資本準備金)の金額を超えた部分が「みなし配当」となる。

つまり、資本金等を超えた部分については会社の利益の分配という考え方だ。そして、みなし配当となった場合には、その部分に対して所得税及び復興特別所得税20.42%が源泉徴収されるので、確定申告をする際には算出税額から源泉徴収税額を控除して納付することになる。したがって、全部のケースでみなし配当が発生するとは限らない。また、みなし配当には配当控除の適用があるので、一定金額を税金から控除することもできる。

とはいえ、同族会社のオーナーに相続が発生し、相続人がその非上場株式を売却して納税資金を充てる場合、流通性が乏しいことから、発行会社に買い取らせることが多く、その場合、売却した相続人には、多額の「みなし配当」課税が課されて、配当控除を考慮しても高率課税がなされる場合がある。一方、上場株式の場合はみなし配当課税はされず、申告分離課税で完了してしまうので、上場株式と非上場株式との税負担には大きいギャップがある。

なお、2004年4月1日以後の相続等で取得した非上場株式を相続税の申告期限後3年以内に発行会社に売却した場合には、みなし配当課税はないので、留意したい。

                                                                                            提供:株式会社タックス・コム

2015/04/16

実に「60歳代以上」が5割強を占める税理士業界

<会計士・税理士業界>

税理士業界は税務署などを退官したOB税理士が多いことから、その平均年齢が高いことは周知の事実だったが、日本税理士会連合会がまとめた第6回税理士実態調査では、実に「60歳代以上」が全体の5割強を占めていることが明らかになった。同調査は、2014年4月に実施したもので、前回第5回調査が実施された2004年から10年ぶりの実態調査となる。この10年間でも税理士業界は高年齢層が中心であることは変わらない。

調査結果(有効回答数3万3767会員)によって税理士の年齢を年代別にみると、最も多いのが30.1%を占めた「60歳代」、次いで、「50歳代」(17.8%)、「40歳代」(17.1%)、「70歳代」(13.3%)、「80歳代」(10.4%)、「30歳代」(10.3%)、「20歳代」(0.6%)の順となった。60代が3割を、70代以上が23.7%を占めるなど、実に60代以上が5割強を占めている。前2回調査と同様に、今回調査でも税理士業界は高齢化傾向にある。

1994年の第4回調査では最も多い年齢層は「60歳代」(43.1%)で、以下「40歳代」(16.4%)、「50歳代」(13.3%)だったが、10年後の第5回調査では最も多い年齢層は「70歳代」(29.1%)となり、10年前の世代構成がほぼそのまま押し上げられた。更に10年後の今回の第6回調査では最も多い年齢層は「60歳代」(30.1%)となり、一段階低くなった形となった。しかし、税理士業界は高年齢層が中心であることは変わらないと言える。

この傾向がもっとも顕著に表れたのが「開業税理士」(有効回答数2万4950会員)で、「60歳代」の年齢層が35.4%を占める。「補助税理士」(4247人)では「30歳代」(39.1%)が最も多く、社員税理士(3550人)では「40歳代」(25.0%)が最も多くなるなど、登録区分によって違いがみられた。開業税理士に限れば、60代以上は6割強(62.8%)を占める。つまり高齢化は開業税理士の傾向と言える。

なお、税理士となった資格は、「試験合格」が45.9%と最も多く、「試験免除」が37.2%、「特試合格」が9.0%だった。毎回の調査でトップを占めているのは「試験合格」であり、その割合は、第4回調査38.3%、第5回調査44.0%、そして今回調査45.9%と、増加傾向にある。次いで「試験免除」も同16.7%、25.3%、37.2%と増えている。一方で、「特試合格」は、同37.9%、25.0%から今回調査は9.0%へと、大きく減少している。

                                     提供:株式会社タックス・コム

2015/03/25

マイナンバー制度への対応準備を経団連が呼びかけ

マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)の導入に向け、本年10月から、マイナンバー(個人番号)の市区町村から全国民への通知が開始される。企業においては、給与所得の源泉徴収票の作成、社会保険料の支払・事務手続きなどでマイナンバーの取扱いが必要となり、対象業務の洗い出しや対処方針の決定など、マイナンバー制度への円滑な対応に向けた準備を行う必要がある。

そこで、日本経済団体連合会はこのほど、政府の事業者向けマイナンバー広報資料(注1)や特定個人情報保護委員会「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」(注2)を参照の上、マイナンバー制度への実務上の対応準備を進めることを呼びかける文書を発表した。それによると、主な準備事項としては、(1)対象業務の洗い出し、(2)対処方針の検討、(3)マイナンバー収集対象者への周知、(4)関連システムの改修、などがある。

(1)の対象業務の洗い出しでは、(ア)給与所得の源泉徴収票、支払調書等の税務関係書類や健康保険・厚生年金保険、雇用保険関係書類などのマイナンバーの記載が必要な書類の確認、(イ)従業員等(従業員に加えて、役員やパート、アルバイトを含む)とその扶養家族、報酬(講師謝礼、出演料等)の支払先、不動産使用料の支払先、配当等の支払先、などマイナンバー収集対象者の洗い出しがある。

(2)の対処方針の検討では、(ア)組織体制の整備、(イ)社内規程の見直し、(ウ)担当部門・担当者の明確化等、(エ)身元(実在)確認・番号確認方法に係る検討、明確化等、(オ)物理的安全管理措置の検討(区域管理、漏えい防止等)、(カ)収集スケジュールの策定、を挙げた。また、(3)のマイナンバー収集対象者への周知では、(ア)収集までのスケジュールの提示(収集開始時期等の確定)、(イ)教育・研修、(ウ)利用目的の確定・提示がある。

(4)の関連システムの改修では、(ア)人事給与システム、(イ)健康保険組合システム、を主な準備事項に入れている。なお、法人番号についても、法人にも1法人1つの番号が指定され、本年10月以降、国税庁から、登記上の本店所在地宛に13ケタの法人番号を通知(法人の支店・事業所等や個人事業者には指定されない)、法人番号は広く公表され、マイナンバー(個人番号)と異なり、官民問わず、自由に利用可能、と周知している。

注1 内閣官房・内閣府・特定個人情報保護委員会・総務省・国税庁・厚生労働省 事業者向けマイナンバー広報資料「マイナンバー 社会保障・税番号制度~民間事業者の対応」
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/#c02

注2 特定個人情報保護委員会「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」
http://www.ppc.go.jp/legal/policy/

                                     提供:株式会社タックス・コム

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