新着情報

2017/06/14

配偶者控除等の見直しに伴う源泉徴収

平成29年度税制改正では、個人所得課税改革の第一弾として、平成30年分の所得税から配偶者控除及び配偶者特別控除が見直されることとなった。合計所得金額が1,000万円を超える居住者については、配偶者控除の適用対象外とされ、配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下(改正前は38万円超76万円未満)に引き上げられた。さらに給与所得者である居住者の合計所得金額が「900万円以下」と「900万円超950万円以下」、「950万円超1,000万円以下」に分けられ、それぞれ配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けることとなる。

従来の控除対象配偶者は「同一生計配偶者」と規定された。このうち配偶者控除又は配偶者特別控除の対象となる合計所得金額が1,000万円以下である居住者の配偶者が「控除対象配偶者」と定められた。さらに、居住者(合計所得金額が900万円以下である者に限る)の配偶者で、その居住者と生計を一にするもの(青色事業専従者等を除く)のうち、合計所得金額が85万円以下である者が「源泉控除対象配偶者」と定められた。

これらの見直しに伴い源泉徴収事務に関する改正が行われ、月々等の源泉徴収事務(年末調整を除く)においては、これまで給与所得者の配偶者特別控除申告書の提出により年末調整時に対応していた配偶者特別控除について、居住者の合計所得金額が900万円以下の場合は、配偶者控除と同様に「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出により、月々の源泉徴収に変わる。

つまり、給与所得者の扶養控除等申告書を提出し、税額表の甲欄を使用して給与等に対する源泉徴収税額を求める際に、配偶者が「源泉控除対象配偶者」に該当する場合には、扶養親族等の数に1人を加えて計算することとされ、居住者と生計を一にする合計所得金額が38万円以下の「同一生計配偶者」については、障害者に該当する場合に扶養親族等の数に1人を加算することとされた。

一方、居住者の合計所得金額が「900万円超950万円以下」又は「950万円超1,000万円以下」の場合には、月々の源泉徴収ではなく、その年の年末調整時において、一括して「給与所得者の配偶者控除等申告書」を給与等の支払者に提出することにより、配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受ける流れとなる。

前述の給与所得者の配偶者控除等申告書とは、現行の「給与所得者の配偶者特別控除申告書」を改めたもので、配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受ける場合に必要となる。現行の「給与所得者の保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書」(兼用様式)については、平成30年分以後は「給与所得者の保険料控除申告書」と「給与所得者の配偶者控除等申告書」の2種類の様式に分かれる予定という。この改正については、平成30年分の年末調整時の対応となることから、新たな様式は来年以降の公表となろう。

                    提供:税務研究会・税研情報センター

2017/04/26

事業承継税制と相続時精算課税の併用で税負担を軽減

<税制改正>

2017年度税制改正においては、非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度(事業承継税制)が、人手不足下における納税猶予取消リスク増大への対応のため、拡充されている。それは、(1)自然災害時等の雇用確保要件を免除(一部緩和)、(2)小規模な企業を中心に雇用確保要件を緩和、(3)相続時精算課税制度との併用を認める、(4)生前贈与後に納税猶予が取消となった場合でも、納税額が相続税と同額になる、などだ。

このうち、相続時精算課税制度との併用を認めたことから、生前贈与後の納税猶予中に雇用維持要件等を満たせずに認定が取消しとなった場合でも、納税額が相続税で株式を取得した場合と同額になる。ということは、贈与税の納税猶予が取消になった場合に生じ得る高額な贈与税負担を大幅に軽減することになるので、早期かつ計画的な生前贈与の促進が期待できるとみられている。

相続時精算課税制度は、生前贈与時に2500万円という大型の特別控除と特別控除を上回る金額には一律20%の軽減税率が適用でき、同制度を選択した場合の相続発生時には、生前贈与財産と相続財産を合わせて計算した相続税額から、生前贈与時に納めた贈与税額を控除して精算する。原則として、60歳以上の父母又は祖父母から20歳以上の子や孫に対し、財産を贈与した場合に選択できる贈与税の制度だ。

相続時精算課税制度を選択した場合、相続時発生時に相続財産と合算する贈与財産の価額は「贈与時の価額」とされるが、これまでは贈与税の納税猶予の適用を受ける株式等は相続時精算課税を適用できないことになっていた。それが2017年度税制改正で、相続時精算課税制度に係る贈与が、贈与税の納税猶予の適用対象に追加されたことから、納税猶予取消時に、相続税よりも高額な贈与税を納税しなければならないリスクが解消される。

相続時精算課税との併用によって、納税猶予が取り消された場合でも2500万円までなら取消時に贈与税がかからず、2500万円超の部分も税率は一律20%で済むことになる。株式の評価時期は異なるが、併用によって、納税猶予取消時の税負担を相続で株式を取得した場合の相続税と同レベルまで引き下げることができるので、納税猶予取引時に相続税よりも高額な贈与税を納税するリスクは相当下がることになる。

                                                                                            提供:株式会社タックス・コム

2017/02/08

最高裁、節税目的での養子縁組でも有効との初判断

2015年1月から相続税が課税強化され、2015年分の相続税課税割合はそれまでの約4%から8%へと大幅に上昇し、節税目的の養子縁組に対する関心が改めて高まっている。そうしたなか、相続税の節税を目的とした養子縁組が有効かどうかが争われた訴訟の上告審で、最高裁第三小法廷(木内道祥裁判長)は1月31日、「節税のための養子縁組であっても、直ちに無効とはいえない」との初判断を示し、注目されている。

この事案は、2013年に死亡した82歳の男性が、亡くなる前年に長男の息子である孫と養子縁組をしたことが発端となったもの。その結果、長男と娘2人だった男性の法定相続人は、孫との養子縁組が有効であれば4人となる。男性の死後、娘2人は「養子縁組は無効」として提訴した。一審の東京家裁は有効と認定したが、二審の東京高裁が養子縁組を無効と判断したことから、孫側が上告していた。

二審の東京高裁は、長男が自宅に連れてきた税理士から孫を養子にした場合の節税メリットがあることを父親に説明していたことから「相続税対策が中心で、男性に孫との真実の親子関係を創設する意思はなかった」として、養子縁組を無効と判断。この養子縁組は、もっぱら相続税の節税のためにされたものとした上で、このような場合は民法802条1号にいう「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとした。

これに対し、最高裁の第三小法廷は、「相続税の節税の動機と縁組をする意思とは併存し得る」とした上で、「節税のために養子縁組をする場合であっても、直ちに『当事者間に縁組をする意思がないとき』に当たるとすることはできない」と指摘。本件の養子縁組について、縁組をする意思がないことをうかがわせる事情はなく、「男性に縁組をする意思がないとはいえない」として、孫との養子縁組は有効と判示した。

相続税の基礎控除額は「3000万円(男性が養子縁組をした当時は5000万円)+600万円(同1000万円)×法定相続人数」で算出される。相続人が多いほど控除額が増えて相続税額が減少するため、富裕層を中心に節税目的で養子縁組をするケースが少なくない。養子は、実子がいても1人、実子がいなければ2人まで、相続人に含められる。今回の最高裁判決を受けて、今後さら節税目的の養子縁組が広がる可能性がある。

最高裁判決は↓
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/480/086480_hanrei.pdf

                         提供:株式会社タックス・コム

2016/10/19

国税庁、2016年分の年末調整における留意事項に注意

<国税庁>

早いもので年末調整の時期が近付いてきたが、国税庁はこのほど、「2016年分年末調整のしかた」を公表し、この中で年末調整における主な留意事項として、(1)2016年1月からの通勤手当非課税限度額引上げへの対応、(2)国外に居住する親族に係る扶養控除等の適用、(3)年末調整関係書類に係るマイナンバー(個人番号)の記載を不要とする見直し、の3点を挙げて注意を呼びかけている。

通勤手当の非課税限度額は、2016年度税制改正で2016年1月1日から改正前の10万円が15万円に引き上げられた。ただ、改正法が4月1日に施行された関係で、改正前に支払われた1~3月分の通勤手当については、改正前の非課税規定を適用したところで所得税及び復興特別所得税の源泉徴収が行われており、改正後の非課税規定を適用した場合に納め過ぎとなる税額がある場合は、本年の年末調整の際に精算する必要がある。

既に支払われた通勤手当が改正前の非課税限度額以下である人については、この精算の手続は不要だ。また、年の中途に退職した人など本年の年末調整の際に精算する機会のない人については、確定申告により精算することになる。中途退職者などに対し、既に給与所得の源泉徴収票を交付している場合には、「支払金額」欄を訂正するとともに、「適用」欄に「再交付」と表示した給与所得の源泉徴収票を作成し、再交付する必要がある。

次に、2015年度税制改正において、国外居住の親族に係る扶養控除や配偶者控除等の適用が厳格化されている。2016年1月1日以後に支払われる給与等の源泉徴収又は年末調整において、非居住者である親族(「国外居住親族」)に係る扶養控除、配偶者控除、障害者控除(「扶養控除等」)又は配偶者特別控除の適用を受ける場合には、「親族関係書類」及び「送金関係書類」を源泉徴収義務者に提出又は提示する必要がある。

最後に、2016年度税制改正で、年末調整関係書類のうち、給与所得者の保険料控除申告書、給与所得者の配偶者特別控除申告書、給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書については、2016年4月1日以後に提出するものからマイナンバーの記載が不要とされた。給与の支払者がこれらの申告書を受理した際に、給与の支払者が個人である場合には、これらの申告書に自らのマイナンバーを付記する必要はない。

ただし、給与の支払者が法人である場合には法人番号を付記する必要がある。また、2014年分の所得税の確定申告で(特定増改築等)住宅借入金等特別控除の適用を受けた人については、税務署から個人番号欄のある「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」が送付されているが、上記のとおりマイナンバーを記載する必要はないので、注意が必要だ。

                         提供:株式会社タックス・コム

2016/09/23

オリンピックの金メダリストは300万円まで非課税

<所得税>

8月21日に幕を閉じたブラジル・リオデジャネイロのオリンピックでは、日本勢が大活躍し、金メダル12個、銀メダル8個、銅メダル21個の計41個となり、前回2012年ロンドン大会の38個を上回り史上最多のメダルを獲得した。ところで、メダリストには、財団法人日本オリンピック委員会(JOC)や各競技団体からご褒美として報奨金が支給されるようだが、その報奨金は所得税法上どのような取扱いになっているのだろうか。

JOCや財団法人日本身体障害者スポーツ協会(JPSA)から交付される報奨金については、一定額が非課税とされている。また、JOCやJPSAに加盟している競技団体等で、文部科学大臣の指定を受けたものから交付された金品についても一定額が非課税とされている。この非課税措置については、当初は租税特別措置法で規定されていたが、2010年度税制改正において所得税法の本則に規定された。

JOCからの報奨金は、金メダルが500万円、銀メダルが200万円、銅メダルが100万円とされているほか、各競技団体からも賞金・報奨金を受け取ることができるが、賞金額は競技種目によって異なっており、種目によって最大水泳の3200万円(スポンサー企業も含め)から柔道の0円までと大きな差がある。さらに、メダリスト選手が所属している企業からも独自に支給される報奨金が受け取れるケースがある。

これらのオリンピックの賞金・報奨金の所得税法上の取扱いについては、上記のように、「一定額の報奨金は非課税」とされている。財務大臣が非課税枠を定めており、JOCからの報奨金でもJOC加盟の競技団体からの報奨金でも同様に、オリンピック競技大会において第一位に交付される金額は300万円、第二位は200万円、第三位は100万円までが非課税とされている。この非課税枠を超えた部分は一時所得として課税される。

したがって、金メダリストは500万円との差額の200万円が課税対象になってしまうわけだ。また、JOCに加盟していない競技団体やスポンサー企業から支払われる報奨金については全額一時所得扱いとして所得税が課される。オリンピック選手の中には、企業に所属している選手もいると思うが、その企業から報奨金が支給された場合は、賞与と同じ扱いで給与所得として源泉所得税が徴収されることになる。

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2016/09/16

税分野のマイナンバーの記載はいつから必要になる?

マイナンバー制度は、昨年10月から個人番号(マイナンバー)・法人番号が通知され、2016年1月から利用が開始されている。マイナンバーは、12ケタの番号で、住民票を有する国民全員に1人1つ指定され、市区町村から「通知カード」により、住民票の住所に通知され、また、住民票を有する中長期在留者や特別永住者等の外国籍の人にも同様に指定・通知されている。税分野においてはいつからマイナンバーの記載が必要になるのだろうか。

企業等に勤めている人は、勤め先に自分のマイナンバーを提示する必要がある。企業等においては、税務関係書類への番号記載のため、従業員等のマイナンバーを収集するとともに、特定個人情報(マイナンバーをその内容に含む個人情報)を適正に取扱うため、(1)社内規定の見直し(基本方針、取扱規程等)、(2)システム対応(既存システムの改修等)、(3)特定個人情報の安全管理措置(組織体制の整備等)、(4)従業員研修などを行う必要がある。

税務分野において、税務署に提出する申告書や法定調書への番号記載時期は、所得税は2016年分以降の申告書から必要となる。2016年分の場合は、原則として、2016年分の確定申告期(2017年2月16日から3月15日まで)からマイナンバーが記載された申告書の提出が必要となる。法人税については、平成28年1月1日以降に開始する事業年度に係る申告書からとなる。

例えば、2016年12月末決算の場合は、一般的には、2017年2月28日までに法人番号が記載された申告書の提出が必要となる。法定調書については、2016年1月1日以降の金銭等の支払等に係る法定調書から必要となる。例えば、2016年分給与所得の源泉徴収票は、2017年1月31日までにマイナンバーや法人番号を記載した上で提出する必要がある。ただし、本人に交付する源泉徴収票には、マイナンバーを記載する必要はない。

これは、本人交付が義務付けられている源泉徴収票などにマイナンバーを記載することにより、その交付の際に個人情報の漏えい又は滅失等の防止のための措置を講ずる必要が生じ、従来よりもコストを要することになることや、郵便事故等による情報流出のリスクが高まるといった声に配慮し、2015年10月2日付で所得税法施行規制等が改正されたことに基づくものだ。

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2016/08/12

マイナンバー対応のためのソフトウェア費用の取扱い

<法人税>

今年1月からマイナンバー制度がスタートした。企業では、その対応のため、既存のコンピュータソフトウェアを見直すところも少なくない。見直しでは、(1)単なるマイナンバー対応としてのみ各々のソフトをバージョンアップする、又は(2)これを機に業務用ソフトウェアを別会社の新品のソフトウェアに買い換える、といった方法が考えられるが、これらの2つの方法では税務処理が違ってくる。

ソフトウェアに係る資本的支出と修繕費に関する法人税基本通達では、「法人が、その有するソフトウェアにつきプログラムの修正等を行った場合において、その修正等が、プログラムの機能上の障害の除去、現状の効用の維持等に該当するときは、その修正等に要した費用は修繕費に該当し、新たな機能の追加、機能の向上等に該当するときはその修正等に要した費用は資本的支出に該当する」と規定している。

マイナンバー制度における番号法では法人に対して「安全管理措置義務」を課し、この措置を講じないと安全措置管理義務違反となり、従来のソフト(特に給与計算ソフトや年末調整システム、確定申告システムなど)では、その使用に制限がかかることにもなる。そのため、既存のソフトウェアをマイナンバー制度に対応させるための支出費用は、既存のソフトウェアの効用を維持するための修正等に係る費用とみることができる。

したがって、上記(1)のマイナンバー対応としてのみ各々のソフトをバージョンアップする費用は「修繕費」として処理することができると考えられる。対して、(2)の別会社の新品のソフトウェアに買い換えるケースでは、新規資産の取得となるため、原則資産計上する必要があり、耐用年数も「ソフトウェア」の「その他のもの」として5年で均等償却することになる。

これらの対応は、例えば消費税率が8%から10%に引き上げられるときも同様の考え方ができるので、単なる税率変更に対応して変更しただけのソフトウェアの修正費用は「修繕費」として処理することができると考えられる。また、新しい対応ソフトに買い換える場合などは、新規取得として取得価額とされるが、一定の場合で、既存ソフトの残存価値がある場合には、これら既存ソフトの除却損の計上も認められるとみられる。

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2016/06/08

国税庁が誰でも利用可能な法人番号の利活用方法を紹介

<国税庁>

個人番号や法人番号は2016年1月から順次利用が開始されているが、法人番号はマイナンバーとは異なり、利用範囲の制約がなく、誰でも自由に利用できる。そこで国税庁はこのほど、同庁HP上に法人番号の利活用をPRするパンフレットを公表した。それによると、まず法人番号は、国税庁法人番号公表サイトにおいて公表するものであり、誰でも自由に利用することが可能だとしている。

法人番号公表サイトにおいては、法人番号の指定を受けた団体の基本3情報((1)商号又は名称、(2)本店又は主たる事務所の所在地及び(3)法人番号)を、通知したものから順次公表する。法人番号の指定を受けた後に商号や所在地等に変更があった場合には、公表情報を更新するほか、変更履歴も併せて公表する。2016年1月以降に、行政機関が法人情報をWebページ等で公開する際には、法人番号を併記することとなった。

法人番号による情報の検索・収集・利用を容易にし、公開情報の利用価値を高めることを目的としており、具体的には、調達、免許・許認可、処分・勧告、補助金交付、リコール届出、求人などに関する情報に法人情報を含む場合には、法人番号を併記することとなる。また、国税庁法人番号公表サイトでは、「法人番号」、「商号又は名称」、「所在地」などから、法人等の基本3情報(商号又は名称・所在地・法人番号)を調べることができる。

一方、法人番号の活用方法として、ウェブサイトや業務システムで行う法人情報の入力補助機能として、法人番号の活用がある。現状では、法人名及び所在地といった法人の基本情報をすべてキーボードから入力しているが、この場合、誤入力や、表記のゆれにより、取得した情報を活用する際に問題が生じることがある。法人番号の利活用後は、Web-API又はダウンロードデータを活用することで、入力作業の効率化にもなる。

具体的には、法人番号だけ入力すれば、法人番号公表サイトで公表している「法人名」、「本店所在地」の情報を自動的に補完入力する機能を追加することができ、これにより、誤入力や表記のゆれによる問題が解消できる。Web-APIとは、インターネットを経由して、簡単な条件を指定したリクエストの送信で、指定した条件に合致する法人等に係る基本3情報や、指定した期間及び地域で抽出した法人等の更新情報を取得できるというもの。

さらに、各社売掛金(売上台帳)の管理を、法人番号付きで行うと、取引先ごとの集計が容易になる。現状は、売掛金(売上台帳)の管理を、取引発生日ごとに記載(入力)しているが、法人番号の利活用後は、法人番号付きで売掛金(売上台帳)の管理を行うと、法人番号をキーに、取引先ごとの集計が容易になる。また、支店・出張所との取引であっても、本店と同一の法人番号であることから、取引先ごとの集計を確実に行うことができる。

この件は↓
http://www.nta.go.jp/mynumberinfo/houjinbangou/pdf/houjinbangou_rikatsuyou.pdf

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2016/03/02

1月から通勤手当の非課税限度額を15万円に引上げ

<税制改正>

毎年12月に取りまとめられる税制改正大綱では、税制改正法案に盛り込まれるもの以外に政省令や通達レベルの取扱いの見直しも含まれるが、昨年12月16日に公表された2016年度税制改正大綱にもいくつか明示されている。その1つが、「所得税法施行令の一部を改正する政令」により見直される通勤手当の非課税限度額の引上げがある。通勤手当の非課税限度額の引上げは、1998年に月5万円から10万円に引き上げられて以来となる。

今回の見直しでは、月10万円とされている通期手当又は通勤用定期乗車券の非課税限度額が、5万円上乗せされて月15万円となる。今後、非課税とされる通勤手当の金額を定めた所得税法施行令を改正することになるが、適用は、今年1月1日以後に受けるべき通勤手当について適用される予定となっている。政令改正は3月の年度末あたりと考えられることから、遡っての適用となる。

今回の引上げの対象となるのは、交通機関(電車やバス)又は有料道路を利用している人に支給する通勤手当、交通機関を利用している人に支給する通勤用定期乗車券、交通機関又は有料道路を利用するほか交通用具(マイカーや自転車)も使用している人に支給する通勤手当や通勤用定期乗車券の3区分となる。通勤手当は支給することが法律で義務付けられてはいないが、9割以上の企業が導入しているとみられる。

企業によっては、就業規則等で、通勤手当の上限額について具体的な金額を明示せず、税法上の「非課税限度額を上限」などと規定しているところも少なくないと思われるが、このような企業では、就業規則等を変更しない限り、税制改正による通勤手当の上限額の引上げが自動的に適用されることになる。つまり、今回の改正で限度額が15万円に自動的に変わってしまうことになるので要注意だ。

また、先のことだが、経理担当者は、10万円を超え給与として源泉徴収した部分について15万円までの金額にかかった税額を年末調整で精算する必要が出てくるので注意したい。なお、自民党の税制調査会によると、今回の引上げは、2014年4月の消費税率引上げに伴う通勤定期代の価格の引上げや、新幹線利用の大都市圏への通勤では定期券代が月10万円を超える事例もみられるなど、最近の通勤手当に係る動向の変化を勘案したためという。

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2016/02/19

2016年度税制改正法案を決定、「外食」の定義を追加

<税制改正>

政府は2月5日の閣議で2016年度税制改正法案を決定し、同日国会に提出した。内容のほとんどは昨年暮れに公表した2016年度税制改正大綱と変わらないが、唯一、来年4月に消費税率を10%に引き上げる際に導入する軽減税率の適用範囲における「外食」に関する定義に、新たに「相手方が指定した場所において行う加熱、調理又は給仕等の役務を伴う飲食料品の提供」との条文を盛り込んでいる。

税率を8%に据え置く軽減税率の対象については、昨年末の2016年度税制改正大綱において「酒と外食を除く飲食料品と週2回以上発行する新聞」とすることが決まっているが、ただ何が「外食」に含まれるのかグレーゾーンが多く曖昧だった。年末時点での「外食」の定義は、「(テーブルや椅子、カウンターなどの)一定の飲食設備のある場所等において行う食事の提供」とされていた。

今回新たに「客が指定した場所で行う調理・配膳などの飲食サービスの提供」も「外食」に含めることを明示。これにより、イベント会場等に出向いて食事を提供するケータリングや出張料理、ホテルのルームサービス、カラオケ店での飲食提供などは「外食」扱いとする一方で、野球場や映画館の売店や弁当の移動販売などについては「テーブルや椅子などの飲食設備」がないことから外食には当たらないことになる。

また、学校給食や老人ホームなどでの食事については、生活を営む場所において他の形態で食事をとることが困難であることから、「外食」に当たる「ケータリング・出張領地等」から除外している。その一方で、社員食堂や学生食堂などは、他の形態での食事も可能であること、前述の「テーブルや椅子などの飲食設備のある場所での飲食の提供」であるということで「外食」扱いになるとした。

整理して例示すると、「外食」に当たらない軽減税率を適用されるのは、「牛丼屋・ハンバーガー店のテイクアウト」や「そば屋の出前」、「ピザの宅配」、「屋台での軽食」(テーブル、椅子等の飲食設備がない場合)、「寿司屋の『お土産』」、「コンビニの弁当・惣菜」(イートイン・コーナーのある場合であっても、持ち帰りにための容器に入れられている場合は「軽減」)などのほか、「老人ホーム等での食事の提供」がある。

一方、「外食」に当たり標準税率となるものには、「牛丼屋・ハンバーガー店での『店内飲食』」、「そば屋の『店内飲食』」、「ピザ屋の『店内飲食』」、「フードコートでの飲食」、「寿司屋での『店内飲食』」、「コンビニのイートイン・コーナーでの飲食を前提に提供される飲食料品」(例えば、トレイに載せて座席まで運ばれる、返却の必要がある食器に盛られた食品)などのほか、「ケータリング・出張料理等」がある。

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2015/12/09

2016年分以降大幅に変更となる源泉徴収票に留意

社会保障・税番号(マイナンバー)制度の導入に伴い、2016年分から使用する源泉徴収票は、用紙のサイズがこれまでのA6サイズからA5サイズに変わるなど、様式等が大幅に変更される。受給者に交付される給与所得の源泉徴収票については、番号法施行後の2016年1月以降も、個人番号の記載は行わないこととされるが、税務署提出用には16歳以上の扶養親族の個人番号の記載が必要なため、記載の仕方も微妙に異なってくる。

源泉徴収票の新様式は、控除対象配偶者、控除対象扶養親族の個人番号欄の追加、16歳未満の扶養親族等を記載する欄の追加(個人番号は不要)、非居住者である親族の欄の新設などがあり、また、2016年分から使用する給与支払報告書(個人別明細書)についても、源泉徴収票の新様式と変更点はほぼ同じ内容だ。ただし、給与支払報告書の場合は、16歳未満の扶養親族の個人番号も記載しなければならない点に留意が必要となる。

具体的には、税務署提出用の源泉徴収票には個人番号の記載が設けられているが、受給者に交付される源泉徴収票には個人番号の記載欄が設けられていない。控除対象配偶者、控除対象扶養親族、16歳未満の扶養親族の各欄は、対象者の氏名、フリガナ、個人番号を記載し、対象者が非居住者の場合は区分欄に○を記載する。その際、控除対象配偶者、扶養親族は受給者交付用には個人番号の記載は不要となる。

ただし、市区町村に提出する給与支払報告書には、16歳未満の扶養親族の個人番号の記載が必要となるため、注意が必要だ。また、支払者の欄には、支払者の個人番号又は法人番号の記載が求められるが、受給者交付用であれば不要とされる。以上のように、源泉徴収票の税務署提出用と受給者交付用、給与支払報告書のそれぞれで記載内容が異なってくるため、留意が必要となる。

なお、来年の2月1日が提出期限となる2015年分の給与支払報告書はマイナンバーの記載が不要のため、新様式での最初の提出は、2017年1月31日が提出期限となる2016年分からとなる。また、個人番号の記載が不要となる税務関係書類(給与などの支払を受ける者に交付するものに限る)には、給与所得の源泉徴収票のほか、退職所得の源泉徴収票、公的年金等の源泉徴収票、上場株式配当等の支払に関する通知書などがある。

                                                                                                    提供:株式会社タックス・コム

2015/11/26

本人交付の源泉徴収票等への個人番号の記載は不要

<国税庁>

国税庁は、「本人に交付される源泉徴収票や支払通知書等への個人番号の記載は不要」との注意を呼びかけている。これは、10月2日に所得税法施行規則等の改正が行われ、行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(「番号法」)施行後の平成28年1月以降も、給与などの支払を受ける人に交付する源泉徴収票などへの個人番号の記載は行わないこととされことによるもの。

本人に交付される源泉徴収票や支払通知書等への個人番号の記載は不要とされたのは、本人交付が義務付けられている源泉徴収票などに個人番号を記載することにより、その交付の際に個人情報の漏えい又は滅失等の防止のための措置を講ずる必要が生じ、従来よりもコストを要することになることや、郵便事故等による情報流出のリスクが高まるといった声に配慮して行われたもの。

個人番号が記載不要となる税務関係書類としては、(1)給与所得の源泉徴収票、(2)退職所得の源泉徴収票、(3)公的年金等の源泉徴収票、(4)配当等とみなす金額に関する支払通知書、(5)オープン型証券投資信託収益の分配の支払通知書、(6)上場株式配当等の支払に関する通知書、(7)特定口座年間取引報告書、(8)未成年者口座年間取引報告書(2016年1月施行予定)、(9)特定割引債の償還金の支払通知書(同)、などがある。

なお、税務署に提出する源泉徴収票などには個人番号の記載が必要なので注意が必要だ。今回の改正は、支払を受ける人に交付する源泉徴収票や支払通知書などについて、個人番号の記載を要しないこととなるものであり、税務署提出用には支払を受ける人の個人番号を記載して税務署に提出する必要がある。また、支払を受ける人から個人番号の提供を受ける場合には、番号法等に定める本人確認を行う必要があるので留意したい。

                                                                                            提供:株式会社タックス・コム

2015/08/20

取引先との暑気払い費用は帳簿書類の記載事項に注意

<法人税>

連日30度を軽く超える本格的な夏、ビールの冷たさが心地よい季節になってきた。企業によっては、取引先企業等を招待して暑気払いを行うところも多いと思われる。この暑気払いの費用については、2014年度税制改正により、昨年4月1日以後に開始される事業年度から、交際費等の額のうち、接待飲食のために支出する費用の額の50%相当額まで損金算入できる規定が新設されており、企業としても招待しやすくなっている。

つまり、法人の支出する交際費等の損金不算入制度について、交際費等のうち飲食その他これに類する行為のために要する費用(社内飲食費を除く)であって、帳簿書類に飲食費であることについて所定の事項が記載されている接待飲食費の額の50%を損金に算入できることになっている。ところで、経理担当者としては、制度を適用するための「所定の事項を帳簿書類に記載すること」について、改めて注意する必要がある。

50%特例の対象となる接待飲食費についての帳簿書類の記載事項は、(1)飲食費に係る飲食等(飲食その他これに類する行為をいう)のあった年月日、(2)飲食費に係る飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係、(3)飲食費の額並びにその飲食店、料理店等の名称及びその所在地、(4)その他飲食費であることを明らかにするために必要な事項の4点となる。

このうち特に気を付けたいのが「飲食費に係る飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係」。これは、社内飲食費でないことを明らかにするためのもので、原則、飲食等を行った相手方である社外の得意先等に関する事項を「○○会社・□□部、△△◇◇(氏名)、卸売先」というようにして相手方の氏名や名称の全てを記載する必要がある。

ただし、相手方の氏名について、その一部が不明の場合や多数参加したような場合には、その参加者が真正である限りにおいて、「○○会社・□□部、△△◇◇(氏名)部長他10名、卸売先」という記載であっても差し支えない。これまで交際費等の損金算入が認められなかった資本金1億円以上の大法人にも適用され、せっかく利用しやすくなった接待飲食費の50%損金算入だが、適用要件の帳簿書類への記載事項は十分に注意したいものだ。

                       提供:株式会社タックス・コム

2015/06/10

中小企業向けのマイナンバー入門編を公表~内閣府

内閣府はこのほど、中小企業向けのマイナンバー入門編の資料をHP上に公表した。マイナンバーは、今年10月から住民票の住所に簡易書留で通知され、来年1月から順次、その利用が始まるが、パートやアルバイトを含む従業員を雇用する全ての民間事業者が対象なので、個人事業主も取り扱う。この資料では、各ページのポイントを5つに絞って分かりやすく示しているので、ぜひ参考にしてマイナンバーの準備を進めていただきたい。

民間事業者はマイナンバー法で定められた事務のうち、税と社会保険の手続きでマイナンバーを使う。手続としては、従業員やその家族のマイナンバーの取得と書類への記載、関係機関への提出が必要となる。税の手続きでは謝金の源泉徴収票などの調書の提出のため、従業員以外の外部者のマイナンバーも取り扱う場合がある。提出先は税務署、市町村、年金事務所、健康保険組合、ハローワークとなる。

民間事業者の対応のうち、社会保障分野では、健康保険、雇用保険、厚生年金といった社会保険の手続きで、また、税分野では、従業員とその家族のマイナンバーを法定調書等に記載する。報酬等の調書や不動産関係の調書では、外部者(講演等の講師や不動産の個人地主など)のマイナンバーを記載する。パート・アルバイトの多い事業者や謝金の支払の多い事業者などは取り扱うマイナンバーが多くなるため、特に注意して準備を進める必要がある。

資料は、事業者が注意すべきポイントとして、(1)取得、(2)利用・提供、(3)保管・廃棄、(4)安全管理措置、の4つについて示している。(1)の取得では、マイナンバーの取得の際にはあらかじめ利用目的を特定して通知又は公表することが必要なことや、本人確認はなりすまし防止のためにマイナンバーの確認と身元の確認を厳格に行うことを、特に重要なポイントとして挙げている。

(2)の利用・提供では、社員番号や顧客管理番号としての利用は、仮に社員や顧客の同意があってもできないことや、個人番号カードの裏面にはマイナンバーが記載されるが、法律で認められた場合以外で、書き写したり、コピーを取ったりすることはできないことが重要ポイント。(3)の保管・廃棄では、必要がなくなったらマイナンバーを廃棄又は削除するというルールを取扱担当者に浸透させることなどを挙げている。

また(4)の安全管理措置では、従業員が数名といった事業者に情報管理の電子化など必要以上の取組みを求めるものではないことや、従業員が通知カードを紛失などしないように、10月までに社内報や掲示板等で、従業員への制度概要の情報提供を行うことを重要ポイントとして挙げている。

内閣府の資料は↓
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/pdf/kojinjigyou.pdf

                                                                                            提供:株式会社タックス・コム

2015/06/04

美術品等の減価償却の判定に係るFAQ公表

国税庁は5月11日、美術品等の通達改正( 法基通7-1-1 等)に係る『美術品等についての減価償却資産の判定に関するFAQ』を公表した。FAQは全9問。

平成27年1月1日以後取得する美術品等については、1点当たりの取得価額が100万円未満であれば原則、減価償却資産に該当することとして取り扱われることとなった。全9問は、“改正の概要”、“平成27年1月1日以後に取得する美術品等の取扱い”、“平成27年1月1日より前に取得した美術品等の取扱い”、“その他”の4項目に区分されていて、“改正の概要”では、取得価額が1点100万円以上の美術品等であっても、「時の経過によりその価値が減少することが明らかなもの」であれば、減価償却資産として取り扱うことができるとしている(Q1)。

“平成27年1月1日以後に取得する美術品等の取扱い”では、その「時の経過によりその価値が減少することが明らかなもの」の例として下記①から③の全てを満たすこととし、この例示に該当しない美術品等の場合、下記①から③を参考にするなどして、その美術品等の実態を踏まえて判断することになるとしている(Q2)。

① 会館のロビー等の不特定多数の者が利用する場所の装飾用や展示用(有料で公開するものを除く。)で取得されるもの
② 移設が困難で当該用途にのみ使用されることが明らかなもの
③ 他の用途に転用すると仮定した場合、設置・使用状況から美術品等としての市場価値が見込まれないもの

“平成27年1月1日より前に取得した美術品等の取扱い”では、通達改正前に取得したものについて、償却方法が示され、実際に取得した日に応じて旧定額法、旧定率法、定額法、250%定率法又は200%定率法により償却することとしているが、取得日を適用初年度開始の日とみなすこととして定額法または200%定率法を選択できるほか、中小企業等にあっては、30万円未満の一括償却(措法67の5)の適用もあるとしている(Q4)。

また、平成27年1月1日より前に取得した美術品等について、適用初年度(27年1月1日以後最初の開始事業年度)で改正通達による再判定を行って、減価償却資産に該当した美術品等に限り、その適用初年度以後の事業年度において減価償却を行うことができ、適用初年度で再判定しなかったものは、減価償却を行えないとことを示している(Q6)。

“その他”では、耐用年数は、金属製の彫刻などが「15年」、絵画・陶磁器・彫刻(主として金属製のもの以外のもの)などが「8年」であるとしている(Q7)。

                    提供:税務研究会・税研情報センター

坂本公認会計事務所 お電話でのお問い合わせ 03-3263-6828
営業時間 AM9:30~PM17:30
休業日 土日祝日
住所 〒102-0083
千代田区麹町1-6-11
Gポントビル5階
最寄駅 東京メトロ半蔵門線
半蔵門駅 徒歩1分
フォームでのお問い合わせ
ご質問等、お気軽にご相談ください。
モバイルサイト